2018年10月21日日曜日

レッスンでスコアが落ちました


Question

レッスンを受けて、しばらく調子が落ちることはよくあるのでしょうか。
小生は最近レッスンを受けました。
我流のスイングをグリップから治されます。
動画を観ると瞭然、確かにニュースイングはきれいです。
これまでこんなひどい打ち方をしてたのか、と愕然としました、
しかしかんじんの出球に関しては、見た目のきれいさと真逆の結果です。
ここは辛抱ですか?
俺には俺のやり方と、かつての打ち方に戻すべきですか?


Answer

レッスンには二種類あると思ってください。
プロや競技に出場している選手でスコアを崩せない人、あるいはラウンドが
楽しくて仕方がない中級のゴルファーなどは補正と調整というレッスンをします。

ところが、この調整や補正レッスンは小さくまとめる事で、とにかくスコアが
優先となって、内容のレベルを上げる事ができません。
今持っている技術の範囲内だけでのスコアメイクですので、いずれはどこかで
限界を感じる事になります。

それを感じて大改造したいという人は基礎からやり直して、もっとレベルの高い
ゴルフの内容にする事が可能で、大きな進歩となるのですが、今までの定着した
動きや軌道を変えて、また定着練習をやり直さなければなりません。

これは本人がどちらにするのかを最初にお話ししておかなければなりません。
補正レッスン、調整レッスンは応急処置で帳尻を合わせる方法を教えてもらい
当たりが薄い球が出る、時々ヒールに当たるなどのミスをどうやって調整するか
などの原因を特定してそれに対処してます。

ところが軸がブレ、体が緩み、余計な動きやおかしな癖などがあって、補正や
調整だけではとても治らない人は根本的に体の動かし方や筋肉の使い方などが
違っているために、基本的な事から改造する必要があります。

例えばチキンウイングでテイクバックする人は胴体の筋肉をあまり使わずに、
腕で上げようとして右手で引っ張っている事が多く、これを胴回りの筋肉で肩
を回すという訓練をしないと治りません。

これ一つで全く違う事を一からやる事となり、最初にゴルフを始めた時と同じ
ようにぎこちない、定着していない動きになります。
したがってラウンドどころか、球すら当たらなくなって、また再現性を高める
ための定着練習からやり直しとなります。

オーソドックス打法からタイガー打法に改造するには解説だけで8時間掛かり
それを体で実際に動かせるようにするのに数か月掛かり、それを定着させる
には3年ほどは最低掛かります。

最初は素振りやエアーなどでタイガー打法の「型」を覚える必要があります。
それができるまでは球を打っても意味がなく、半年くらいは体の各部位が同時に
時間差などのタイミングも含めてできるかどうかの勝負です。

この段階で半数の人は挫折するほど難しいのがタイガー打法です。
飛ばしの技は10~15種類ありますので、それらを全て組込むのは困難で
過半数の方は全てを入れずにデザインし仕上げています。

これらの事を考えて、今の状態からどこまでレベルを上げたいのか、また、
大改造してきれいなスイングにしたいのか、あるいはランドがしたいのか、
それを決める必要があります。

ほとんどの人は1年程度で改造しないと上には行けないと覚ります。
そこで大改造をするかしないかで将来的に大きな差が出てきます。

その段階ではまだどんな打法も定着していません。
どんな打法でも定着して再現性を高めるには3年は掛かりますので、どうせ
時間が掛かるのでしたら綺麗で上に行けるスイングを習得しようと思う人は
大改造をして一旦スコアを落としてでも挑戦します。

質問者さんは改造の必要性もまだ感じていない段階で、我流のスイングで
悩み切るとその大改造の必要性が分かり、その時点でしたらスコアが一時的に
落ちるくらいはどうでも良くなるかと思います。

ゴルフにはボギー山、パー山、バーディー山があります。
どんなに頑張ってもボギー山のゴルフ内容では90がベストです。
そして、パー山はどんなに頑張っても72が最高で、大体70台の後半で低迷
している期間が長くなると、これでは上に行けないと覚ります。

パー山で覚った人は一旦その山を下りなければバーディー山には登れません。
最初からバーディー山に登っていれば改造する事もなく、スコアを崩す事もない
のですが、我流で初めて勝手に振っている人はどこかで壁にぶつかります。

しかし、初心者にはよほどのモーティベーションがない限り最初からバーディー
山の訓練をする事ができません。
それはつまらない、退屈なドリルなどの反復練習が主体だからです。

まずはフォームを定着させる事から新しい打法への改造が始まりますので
球が当たるかどうかは二の次になります。

これではラウンドどころか、球すら当たらない状態が何か月も続きますので
ゴルフ自体が楽しくなくほとんどの人が辞めてしまいます。

レッスンを始める前にはこのような現実を生徒さんに説明し、補正なのか改造なの
かを決めてから始めるべきかと思います。

元のスイングに戻そうとまで考えておられるのでしたら、まだ改造は早かったのか
も知れません。
もう少し壁に悩んで、どうしても改造したいと思う時期になってから改造し、今の
段階では調整をしてもらって球に良く当たるようなレッスンに切り替えてもらう
必要があるかと思います。




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