2018年12月24日月曜日

手元の浮きによるプッシュアウト


Question

手元の浮きによるプッシュアウト引っ掛けの

対処法教えてください!


Answer

インパクトでアームシャフト角が伸びて、160度で構えていたのが170度や
180度になってハンドアップで打つ事を手が浮くと表現するようですが、浮く
のがなぜ悪いのでしょうか?

昔のリゾート打法はこのアームシャフト角をアドレス時と同じに打てと言う
指導がされていました。
これはアドレスの再現として一般的に常識とされているようですが、アドレス
時の形で腰も回さずに打っているプロは誰もいません。
普通にアドレスして、その形で打てる分けがないのです。

チップショットやピッチショットなどは戻して打っていますが、フルスイングは
まず体重移動しながら腰が先行し、体がしなり弓になって打っていますので
リゾートスイングやコントロールショットならかなり近い形で打てるのですが
オーソドックスな打法以来の進化した打法では、アドレス時の姿勢で打てる打法
はありません。

タイガーウッズ以来のアスリート打法ではスイングは高速になり、このアーム
シャフト角の維持が難しくなり、結論として遠心力でどうせ伸びるのだったら、
最初から伸ばして打つという打法に進化しました。

いわゆるハンドアップ状態で打つのですが、これにライ角が合っていないと
ヒールが上がってフェイスが右を向くので右に出る球になる事があります。
質問者さんのプッシュの原因はライ角が合っていないだけかも知れません。


ジェイソンデイはインパクトのアームシャフト角は180度ですが、マキロイは
175度程度に伸ばして打っています。
これは同じようにフルアンコックをしてもグリップによって伸び方が違います。

フィンガーの場合は170~175度程度で、パルムグリップにすると180度
に伸ばして打つ事ができます。

これはどちらもフルアンコックしており、これ以上は伸びない状態で打って
いますので、再現性はアームシャフト角をアドレス時と同じに維持して
打つよりは再現性が相当高くなると言う論理です。

また、ショルダープレインを軸に対して直角に回転させろと言う昔の理論では
高速で振れば手が自然に浮きます。
手やヘッドはこの肩ラインの延長上に行こうとしますので、速く振れば振るほど
浮くのは事実です。

ここで高速時代の打法は三軌道一面化と言うフォームに進化したのですが、
これは肩ライン上に球があれば、いくら高速で振っても浮かないという理論です。
しかし人体構造上、三軌道が完全に一致する事は困難でやはり多少は浮く事に
なるのです。

したがって、その微調整の意味でもハンドアップにして打つのが自然であり
かつ無理のない打ち方だというのがタイガー打法で、力を入れ高速で振っても
真っ直ぐに打てるようになったのです。

手元が浮くのが良くないと未だに日本では言われ続けているのですが、
30年前の打法では確かにそうでした。
先週の雑誌でもタイガーのアドレス時の写真と、インパクト直後の写真を
載せて、誰がどう見てもアームシャフト角が伸びているのに、アドレス通りに
打っていると言い張っている記事がありました。

なぜインパクト時ではなく、インパクト直後の写真にしたかはよりアドレスに
近い形を探して、無理やりにこじつけようとしたからなのです。
打法理論の違う二つを同じ論理で解説するのはかなり無理があります。

ゆっくりと振るのでしたら昔のインサイドイン打法のようにアームシャフト角
が伸びないように打てば良いと思いますが、日本もそろそろ鎖国を解いて、
アスリートゴルフ打法を取り入れたら如何かと思います。




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