2019年2月22日金曜日

タメができる原理と解ける原因


Question

良くタメと言う言葉を聞くのですが、調べてみると色々な説があり
どれも結局何を言っているのか良く分かりません。

タメができる原理と解ける原因を教えてください。


Answer

日本には様々な解説書があり、もともと世界から遅れを取っている国なのに
新理論だの秘密の技などの俗っぽい解説が非常に多く見られます。

私も良く解説を調べてみるのですが、意味のない解説、無益な解説、そして
有害な解説に分ける事ができます。

日本をダメにしている解説はこの有害な解説です。
勘違いさせたり、全く逆の事を正しいと主張すると、ゴルファーは悪い癖をつけ
取り返しのつかないスイングをするようになるのです。

このタメに関しても解説者達が様々な見解で自由に書いているのですが、特に
タメの意味自体から違っていて、一言でこの誤解を解くのは困難です。

まず、タメの意味を統一する必要があり、定義を決めなければ議論できません。
害毒になる解説はディベートで何が間違っているかを説明し、良く納得してもらって
汚染されないようにゴルファー達を守る必要があります。


タメとはエネルギーを筋肉にタメる事と定義するのが高橋塾です。
左腕とシャフトの角度がどこで広がるかなどはラグと言って「遅れ」と言う、時間差
を意味します。

この時間差をタメと解説する人が非常に多いのですが、時間差とタメは内容が
違います。
時間差は同じでもタメがある人とない人では飛距離が違います。
これを同一視していると、形さえできれば飛距離が出ると誤解する事になり、
これが日本人のトッププロ選手達の平均飛距離が30Yも短い原因の一つなの
かも知れません。

時間差はヘッドと手、手と肩、肩と腰、腰と膝のそれぞれの間にできるラグです。
ラグとは遅れという意味で、左の膝が動き、次に腰が回り、その力で肩が回されて
手が引っ張られ、手首とヘッドの間に時間差ができてヘッドが落ちて来る遅れです。

これがムチ効果で、ラグ(遅れ)と言う時間差なのです。
そのそれぞれのラグにパワーを入れるのがタメです。
それぞれの間に張りを作り、筋肉にエネルギーをタメてそれをムチ効果として
一気に放出すると同時に追い打ちで力を加えて、そのダブルの力でHSが上がり
飛距離が出るというのがタメの効果です。

この際に、下から力を加えると体全体のしなりや捻じれによってムチになり、
その一部である手首の動きだけの事ではないのです。

しかも、手首の動きだけの話にしても、コックとローテーションの二つのタメと解放
があり、良く言われるのはコックです。

コックを解くのが早過ぎるとパワーが出ないと言う一点に限っての解説が多く、
ダウンスイングで左腕とシャフトの角度を維持する方法だけが語られていますが
ローテーションに関しては実際に何をしているのかの解説をほとんど見ません。

この左手首のタメとリリースはレイトヒティングを大きくするための動きで、これら
をしっかりと把握すると、よりHSが上がります。

コックを解かないと言うのはヘッドの引き寄せやグリップエンドの突き刺しなどで
自然に解けなくなりますが、ローテーションを解かないようにするには3種類の
動作があります。

一つは右肩を下げるタメ、二つ目は後ろ倒しで、三つ目は平行落としです。
詳細はミクシーのバーチャル・ゴルフ教室で解説しています。

また、それぞれの時間差を作る部分でもそれぞれにパワーの張りを作る方法が
ありますので、全身でタメのパワーを作る打法を習得してください。




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