2019年3月18日月曜日

ライ角はどこまで意味があるのか


Question

ライ角の調整について、ゴルフクラブを、フィッティングする時に
ライ角の調整をするメーカーやショップがあると思います。

それはどこまで意味があるのでしょうか?

アドレスの時、前傾を深くすると腕の位置は下がります。逆もそうで、
ライ角はアドレスの前傾具合によって変化しますよね?

特にスイングの不定かなアマチュアは、スイングの修正中にアドレス
を浅くしてみたり、深くしてみたり練習ちゅうにもあると思います。

海外の選手は身長は高いけど腕も長い。
よく海外の選手のクラブは高身長のせいか短く感じます。
背が高いと腕も長く、帳尻があうと思います。と思ったり。

ラウンド中も決して平らな所では打てないですし、傾斜によってライ角
が変わる。
それをアドレスで修正するわけで、クラブで調整するものではないですよね。

きっと自分の知らない奥深さがあるはずです!
ご教授願います!


Answer

クラブセッティングは現在はメチャクチャです。
本来はSWからDRまでライ角は0.5度ずつずらして一直線になるように
設計されていました。

ところがアイアンセット、UTセット、ウッドセット、そしてDRとそれぞれ
の規格を変え、メーカーごとに、機種ごとにライ角はバラバラです。

確かに仰る通りに、このデタラメなセッティングなのにライ角だけ合わせて
もあまり意味がないと言われそうなのは確かです。

そもそもライ角が変えられるのはアイアンだけで、UTやウッドドライバー等
は出来ずに、DRはフックフェイスや超アップライトなライ角が固定してあり
これを調整する事ができません。

ライ角はその人が打つ時の形に合わせる必要があるのですが、ほとんどの
クラフトマンはアドレスの状況で決めてしまいます。
これも大きな問題です。

アンコックして打つ場合、フルアンコックする場合では手の高さが違い、
ハンドアップでフルアンコックした場合にはアドレスのライ角ではありません。

昔のオーソドックスな打法で打つのでしたらアドレスの再現ですので、
アドレス時のライ角に合わせてクラブを曲げれば良いのですが、高速打法や
超高速打法の時代にはアームシャフト角は伸びて180度になろうとします。

180度で打つ場合にはクラブのライ角をアップライトに曲げてもらわないと
トウが地面に着いてヒールは密着しなくなります。

また、クラブのライ角が実際のライ角よりもアップライトでトウが浮いたまま
当たると球は左に引っ掛け気味になります。
その場合はクラブのライ角をフラットに曲げてもらう必要があり、これは厳密
には80台から70台を出そうとする段階でも良いかも知れません。

PING と言うメーカーは背の高い人低い人、手の長い人短い人などによって
このライ角やクラブのシャフトの長さを決める基準表を30年ほど前から出して
いたのですが、これも販促のために行われた規格変更があるたびに変わり、現在
は4種類目になっているそうです。
結局、本来のクラブセッティングを崩して販売促進を行って来た関係上、少し
でもその弊害を少なくするために作られた苦肉の策だったのですが、他社は関係
なく規格外の製品を(その事は隠して)販売しています。

多少の違いはあっても、器用な人はそのクラブのライ角に合わせて打つように
なりますので、番手ごとに違う打ち方をしてしまう可能性もあります。

アイアンだけ調整しても意味がないと言われそうですが、せめてアイアンだけ
でもライ角と自分のインパクト時のライ角を合わせてもらう事で、少しでも
ちゃんとしたセティングで打てるようになります。

したがって、ハンドアップで打つ打法にされる方は、最初からインパクトで
ハンドアップにして、それにトウダウンの分を足した角度に曲げてもらう事で
より正確に遠回りせずに上達できるようになるかと思います。





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