2019年6月18日火曜日

手首をユルユルにするとダフる


Question

ゴルフ初心者です。
グリップはゆるゆるで握るのが良いと言われていますが、
ゆるゆるにすると全部ダフります。
どうしたらいいですか?


Answer

これも日本語の省略形崇拝主義の弊害ですね。
ユルユルにすると言うのはまず、ガチガチに最初から最後まで握っている人
に対して、もっと握力を落としなさいと言う時に良く使われます。

フルショットの場合は最初は2くらいの握力で握ってアドレスし、テイク
バックで3~5程度になり、スイング速度にもよりますが、そのまま切り返
してビジネスゾーンまで降りて来てからマックスにします。

ただ、コック側だけはそのままユルユルです。

左手首の動きを2方向に分類します。
一つは手の甲側と平側、そしてもう一つは親指側と小指側で、これがコック
とアンコックです。

ダウンスイングにおいては左手の平側に軽く曲げて手首を山にし、そのまま
固定して一切角度は変えません。(これをボールドと言います)
これはアドレス時にカップ(甲側に曲がる)なのに、テイクバックのシャフト
が水平になった位置でボールドにし、そのままインパクトまでは一切変えずに
ボールドのまま打つのが現代の教科書です。

ところが、コック側はユルユルです。
手首を柔らかく使うと言う表現をするのですが、これはこのコック側だけ力
を抜いて、クラブの重みで動くようにしておくのです。

プロ選手が打つ前にワグリングをするのですが、それはこのコック側の手首
を柔らかくして力を抜く準備をしているのです。

これによって、ヘッドは手よりも後から追いかけてきて、ムチのような時間
差が出来てリリースを遅らせ、ダフりを防ぐとともにヘッドが走るのです。

質問者さんのユルユルでダフると言うのは、左手首が甲側に曲がっていて
ヘッドの軌道が縦になるからで、ヘッドがどこにおちているかを確認して
みてください。
進行方向手前(球の右側)と内側(自分側)にヘッドが落ちている場合が
これで、当たってもトウ側にしか当たらないという症状だと思います。

この手首の使い方は訓練が必要です。
甲側には絶対に曲げずに、親指側はユルユルにする訓練です。
脳がまだどの筋肉に力を入れ、どの筋肉の力を抜くかを認知していないので、
ニューロンが繋がり神経がそれを伝達して使い分ける事ができるまで反復に
よって、いわゆる体が覚えるまで練習です。

この手首の使い方は30年ほど前から世界の主流となったタイガー打法の
教科書ですが、それ以前の中期にはカップで打っており、ドラコン打法など
もオーバースイングをするためにわざと使います。

また、それ以前のクラシック時代にはトップではボールドでも、途中では
カップにし、インパクトでまたボールドにすると言う使い方をしていました。
現在の欧米男子のトッププロ達はこれらの動きは全てなくなり、より正確に
打てるようになっています。

ただし、パティングやチップショットはこの手首の使い方は必要ありません。
片手だけマックスに握力を入れたまま、肩の動きだけで打ちますので、手首
のユルユルはピッチショット、コントロールショット、フルショットの場合
だけになります。




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