2019年7月4日木曜日

DG S300 が柔らかいのかトウ側に当たる


Question

現在DG S300を使用しているのですが、 どうも柔らかい感覚があり
フェースのトゥ側にボール痕が付きます。
ヘッドもどこにあるのか解りづらくインパクトが安定しません。

今より硬いシャフトを考えているのですが、DG X100で重量管理もしたい
のでツアーイシューか、N.S.PRO MODUS3 SYSTEM3 TOUR 125Xも気
になるのですが、このNSのシャフトはどう思われますでしょうか?

ちなみにウッド類は、1Wは2本所有しており、アヒナ70Xとスピーダー
エボⅣ 661X、3Wと5Wは共にアヒナ70Xです。


Answer

その昔はDGしかなかったのですが、それでも歴代記録が出ています。
近年になって日本の鉄鋼企業が柔らかいシャフトを作り出して、カーボンほど
軽くはなのですが、安価で硬い物を作るようになりました。

アイアンはもともと飛ばすクラブではありません。
縦距離の安定と方向が命で、この正確性がスコアに大きな影響を与えます。
飛距離を抑えてでも正確に思ったところに落とせるシャフトが有利ですので、
硬いシャフトほどその目的を果たし易いと考えます。

極端な話、全く捻じれず、曲がらず、しならないシャフトがあれば、それが
理想だと私は考えています。
それは野球のバットを考えれば納得していただけるかと思います。
しなるバットをなぜ使わないかです。
(バットもしなると反論していた人がいましたが)

多くの人が軽いシャフトにして失敗したと言うのは、振った感覚だけではなく
正確性に欠けるためです。

いかにベタピンに近づけるかが勝負ですので、1mに近づけるか、あるいは
4mに落とすかで1打差ができてしまいます。
これが18ホールで18打となると、当然しならないシャフトになるでしょう。
プロが硬いシャフトを使う理由がここにあります。

シャフトは3方向に曲がります。
軌道上でのしなり、トウダウン、そしてトルク(捻じれ)です。
軟らかい物は軌道上のしなりの戻りでHSが上がりますが、同時にトウダウンし
て軌道から外れます。

https://www.youtube.com/watch?v=a9_jrWCPkDE


動画は1インチ近くヘッドが落ちていますが、硬い物でもこれだけ曲がります。
シャフトを柔らかい物と交換するとドウダウンが大きくなり、ハイトウに当た
ったりダフったります。
そして、その分だけ軌道を修正しなければならず、フォームを変えたり、定着
するのにさらに時間が掛かる事になります。

また、トルクが大きいほど芯を外した時に打球が曲がります。
S300 と硬さやトルクが同じで軽い物でしたら良いのですが、一般的に軽い物
は材料が少ない分だけ必然的にトルクも高くなり、また、比較する時の数値も
アメリカと日本の規格が違っており、同じ 2.8 でも日本の物は実は 3.8 に匹敵
すると言う話を聞いた事があります。

なお、トウ側に球が当たるのは振り方で修正できますので、原因を追究して
対応してください。
また、重くて手首や肘の痛みが取れないなどの高齢者の場合には、ウエイト
バランスを軽くすると言う方法もありますが、これもまた長年定着したタイミ
ングを修正するのに多少の時間が必要です。

初心者でしたら何を使っても同じかも知れませんが、上級になるに従ってこの
差が大きな壁になりますので、競技を目指す方でしたら最初からプロと同じ
道具で練習する事をお奨めします。
メーカーの販促テクニックや宣伝には充分に気を付けてください。





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