2019年9月20日金曜日

ヘッドを意図的におろすのは間違い


Question

ダウンスイングで、当然に手が先行してヘッドが遅れてくる訳ですが、
それをインパクトでフェースが平行の状態に戻さないといけないという認識で、
結果的にヘッドを意図的におろしてくるような動きになっていたのですが
(所謂アマチュアのありがちな動き?)、その認識が間違っていたんだなと。
で、いい訳でしょうが、ローテーションだの解放だの様々な情報が逆に
アマチュア初級者を勘違いさせるのではという気がしませんか?


Answer

ヘッドを意図的に落として来る動作とは恐らく前倒しと言う動きだと思います。
これはアドレスした状態から直立し、ヘッドが頭の位置になった状態の時にヘッド
だけ左に倒してみてください。これを前倒しと言います。

要するにトップの位置から振り遅れないようにとヘッドを先に落とそうとして考え
出した打ち方で一時流行ったそうですが、このようにスイングの一部を強調し、そ
れをキャッチとして集客しているサイトが腐るほどあります。

しかし、この前倒しはローテーションの事であって、これは左腕の骨を軸とした反
時計回りの回転の事で、高速打法では自然のフェイスローテーションにプラスこの
前倒しを入れたローテーションを組み込んでいます。

ただし、前倒しの前に後ろ倒しをしてから途中のビジネスゾーンに入った位置から
しか行いません。

これは「うねり」によってヘッドスピードが上がるため、ゆっくりと振っても飛ぶ
という、いわゆるヘッドが走る飛ばしの技の一つで、プロはこのうねりを利用して
いるので飛距離があるのです。

中期の頃のジャックニクラウス時代にはアップライトに上げて、わざと右肘をフラ
イングエルボーにしてヘッドをクロスにしてから右肘を引き寄せて、ヘッドが後ろ
回りで降りて来る軌道を作って、このうねりを作っていました。

フューリックなどもこのうねりが入っていますし、これを酷く大きくしたのがAス
イングで、ウルフなどのように極端にアップライトに上げてからトップでループさ
せ、後ろ倒しを大きくしてから落とし、途中で前倒しに切り替えてスクエアに戻し
ています。

レイドオフ打法は最初からヘッドを落としておき、ローテーションの可動域を大き
くしてトップですでに後ろ倒しの状態にしてから切り返しています。
また、平行落としはトップでは普通なのですがヘッドと手を下す速度を同じにして
これも後ろ倒しの動きで作るのです。
ただ、これらの動作は難易度が高く、プロ級の人でない限り組み込んでいません。

したがって、アマチュアは安全で簡単なオンプレイン軌道で落として来る打法の方
が再現性は高く、これが基本動作として指導されています。

確かに初級者にこれを教えることはちょっと行き過ぎだと思いますので、最初はオ
ンプレインで自然にリリースされてスクエアになる動きを覚えてもらい、それがあ
る程度定着し、軸ブレや緩みがなくなった時期に、どうしても300Y飛ばしたい
と言う人にしか私は教えません。

飛ばせばそれだけ方向が悪くなり、体に負担が掛かって怪我をする危険性が高まり
ますので、飛ばしのテクニックとしてサイトではご紹介はしていますが、中高年の
アマチュアの方々にはほとんど教えません。

このように、反乱している情報は受け取る側が吟味し、選択しないと逆効果になり
ますので、しっかりとした指導を受けて自分に今必要な情報だけを選んでもらって
それを体現させる事に専念する事が大切です。

これが我流の限界です。
ご自身で判断できないうちに好きな理論や動作を選ぶことで、ゴルフをわざわざ無
駄に難しくしてしまっているのです。

恐らくこれからもこのような事がいくらでも出てきますので、これを機にしっかり
と判断できる指導者に今必要な情報だけを選択してもらい、それを実行してみては
いかがでしょうか?




0 件のコメント :

コメントを投稿