2013年10月7日月曜日

世界に通用するツアープロを目指す!(中高生用)


トップアスリートを目指す若者達は、未来のゴルフが
どこへ向かっていくかを想定する必要があります。

歴史の中から予想できることは、将来的には飛距離と方向性のどちらかを選ぶか・・
というゴルフではなく、飛距離と方向性、そして安定性の全てに妥協しない打法
を目指すことが要求されてくると思います。

今後もゴルフは長くて細いコース、止まらないグリーン、読めないアンジュレーションと
設定がエスカレートして行くことが充分に予想されます。

ほとんどのトップ・プロ達は体を鍛え、筋肉を付けてパワーのゴルフへ向けて進化しています。
200Y先のグリーンで止めることができるだけのスピンと高さが要求され、
350Y先の20Yの幅のFWに試合で8割落とすことができる腕を身に付けるだけの
技とパワーが要求される環境になるかと思われます。

まずは、それに対応できるスイングを習得する必要があります。
無駄のない、効率の良いシンプルでパワフルなモダンスイング打法は必須条件で
そして、その上に筋力を強化することも不可欠です。

ライバルに勝てば良い、親を負かせばよいと思われるかも知れませんが、
ライバルや親に勝つための技法の延長上に世界があるとは限りません。
むしろ井の中の蛙になることが多く、プロになってから初めて気がついて
スイングを改造する選手が目立ちます。

かといってドラコンの打法と全く同じで普通のゴルフができるのか・・
それははなはだ疑問です。


ドラコンは400Y先のグリーンに乗せるようなもので、ダーツでいれば
真ん中の小さな穴にいれるようなものだといいます。
飛距離と方向性は両者一体で大変重要なことなのです。

ところが、普通のゴルフは最初の一打目しか数えません。
ドラコンのような何回も打って、その中の一番良かった飛距離を使えるのではなく
一回のミスも許されない方式です。

したがって、普通のゴルフはドラコンにはない安定性の高さが要求されます。
一発良いショットをする・・のと、一発もミスをしないショット・・をするのの違いは
両極端、正反対、全く違ったスポーツといえるかも知れません。

ドラコンでは全ての技を駆使して一回のショットを作り上げますが
その中からどの動きを抑えて方向を出し、安定性を高めるかを選択する必要があります。
今のところ、この妥協をせずにドラコンと同じ打法でツアーのトップに行った選手はいません。


ダスティン・ジョンソンは無風の平坦状態でも350Yはほぼ出します。
FWヒット率も7割近く、普通のゴルフでも充分に通用する確率です。

世界のドラコン記録は551Yですが、208cmのボブサップのような巨人で
やはり筋力はドラコンに限らず、普通のゴルフでも大変有利になることは確かです。

現在、トップ・ツアー・プロ達はほぼ全員がジムに通って筋力を付けている中
筋力のない選手はどんどん取り残されていくでしょう。
タイガーウッズがデビューした当時はホテルのジムでトレーニングしていたのは
彼とBJシンだけだったといいます。

若手選手がベテランに対抗するには、飛距離と体力(回復力、持久力など)です。
ショートゲームやパティングのライン読みなどは経験値の高いベテランには勝てません。

筋力増強は5~10年かかります。
しっかりとしたメニューでインストラクターと一緒にトレーニングするのが理想で
勝手な我流で行うと怪我をして取り返しがつかなくなることがあります。

スイングも同様、スイングコーチについて、基本動作をしっかりと教えてもらって
崩れては治し、崩れては治しを繰り返しながら固めていかないと、我流では
トップクラスを狙うことはほとんど不可能です。

5年先、10年先にトップ・ツアープロ達がどのようになっているかは
過去の歴史を見ても大体想像できることです。


私のような解析とコーチの両方をやっている人間にとっては
世界の打法の進化の方向性や、技術に関しては最大の研究課題で
世界に通用するゴルファーを養成するために必要な情報を収集しています。

それをお伝えすることが私の余生のお役目だと思っており
ブログ、SNS、動画配信を使って理論的な文章にできる情報を発信し
実技においては言葉にはできない動きや詳細をお伝えしています。

僅か1秒ほとのスイングですが、その中に100以上のポイントがあり
数種類の技と研ぎすまされた感覚を育てて行く技法が隠されています。


野球は最近では世界レベルになっています。
ところがゴルフはどうでしょう。

野球はどこにでもグラウンドがあり、学校や部活も大変盛んです。
また、草野球でも昔の名選手が指導していたり
その層の厚さが大きな要因となっています。

それに対し、ゴルフはバブル以降に料金が下がり、やっと大衆化した
日本人にはとても新しいスポーツです。

レッスンプロの資格は80で回れば取れる程度のもので
我流のとんでもない流派を名乗るプロ達に溢れ、中級クラス程度の情報が
紙面を独占しています。

いまや、ゴルフの情報氾濫は戦国時代のように乱れ
それに迷っているゴルファーが取り返しのつかない程の遠回りをしています。

たかがゴルフですが、されどゴルフ、これほど奥の深いスポーツは
地球上にはないかも知れません。


何をどう習うか・・結局はそこに辿り着きます。


どんなに努力しても、どんなに才能があっても、どんなに練習をしても
効率の良い、理想的な方法で高度な内容を習わないと
世界のトップに対抗できるゴルフは単なる夢の世界となるでしょう。

難易度は50年前と比べるとウルトラCとウルトラGほどの違いがあり
日本では未だに半世紀前の打法が主流となっています。

私が長年住んでいたアメリカの郊外には、30分圏内に20ヶ所ほどの
ゴルフ場と10ヶ所ほどの練習場がありました。
練習場の葉巻を咥えたオヤジが昔、カブツアーで優勝した人だったり
レッスン・プロ達を教えているツアープロなどがいました。

日本でいう野球や柔道空手などの道場と同じように、どこを見ても
とんでもなく上手いゴルファーがごろごろしていました。

そんな中でも、プロを目指す若者はフロリダやカリフォルニアの
有名な養成所に行くために引越していきました。

層の厚さです。

日本でトップの柔道家になれば、ほぼ世界のトップを狙えます。
アメリカはゴルフがそのような環境でした。

アメリカでトップになれば、ほぼ世界のトップで戦えるだけのレベルがあります。
しかし、アメリカでも通用する理論と古い理論があります。

また、流派やビジネスだけでやっているインストラクターもいますので
渡米すればどうにかなるという問題でもありません。



その層の厚い国で歴史ある高度な理論と、タイガーウッズの初期の打法を基に
その後進化した打法を取り入れたスイングが日本にもあります。

それが高橋輝のバーチャル・ゴルフ教室に書かれているスイング理論です。
モダンスイングの基礎はタイガーウッズの初期のスクエア打法です。
インサイドイン打法やレイドオフ打法はこちらのブログに書いてあります。

プロを目指すジュニア達には今後はプロになってからスイングを改造するのではなく
プロになる前に一生改造する必要のないトップクラスの打法を習得してもらいたい
と思っています。

メジャーで勝つために必要な物を最初から身につけて、それを磨いて
無駄のない練習をすることがとても重要です。

その昔は我流でプロに成って稼げた時代がありました。しかし、今では
子供の頃からゴルフを始めた人間にしかプロとして生活できるだけの腕は
なかなか身につきません。

また、同じゴルフ二世でも、父親が素人の時代はもう終わりで、マキロイのように
クラブ・チャンピョンだったり、キーガン・ブラッドリーのように、叔母さんが
メジャー制覇したプロだったりの二世がどんどん上位を占めるようになっていますので
これからのゴルフの世界は3世でちゃんとしたコーチに最初からついて
一切の無駄な時間を過ごさなかった選手でなければ、世界の上位に行くことは
難しくなる時代になると予想されます。

もちろん、ご両親や本人のやる気がまず一番の問題ですが、それに伴った行動力と
努力がないと大変厳しいのがこの世界です。

健康管理をしっかりと怠らず、寝食を忘れて没頭した者、そして生涯改造する必要のない
打法を今習得して安定させた者以外には世界のトップクラスは難しいでしょう。

中高生の時期はその将来のために一番大切な時期です。何が何でも、という気迫で
その環境を整えて夢をぜひ実現させていただきたいと思います。





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