3Wは縦振りでしょうか？

Question

3Wは縦振りでしょうか？
ドライバー横振りで払う感じですか？


Answer

スイングは全て縦振りと言ってしまえば簡単ですが
そう簡単なものではありません。
まずは、縦や横という定義や意味の確認が必要です。

スイングは肩の回転（横）と、腕の上下（縦）が本来は一つになっています。
背骨に対して９０度にクラブを握り、前傾を傾けて着地した時の姿勢のまま
肩を回転させると、クラブは斜めに上がったり降りたりで、
縦でも横でもない、斜めです。

一番シンプルなスイングはこの打ち方で、ミスが少なく、
方向も良く、もっとも定着が早く安定し易い打法です。

ところが、この打ち方では飛距離がでません。
現在この打法はフルスイングとしては使われておらず、
コントロールショットやピッチショットで使われる程度なのです。

では、このシンプルな斜め振りを、どうすれば飛距離の出る打法に変えられるかです。
まず、この打法がなぜ飛距離がでないかと言うと、それはこの打法は肩の回転で打つ
という、横回転を斜めにしているのと、リリースの動きでだけで打っているからです。

肩の回転速度には限界があり、背骨を軸として肩を回転させるだけのパワーでは
飛距離を出すのには不十分だということなのです。

そこで、この斜めの動きを縦と横に分解し、時間差を付けることによって
あるいは、縦という力が入る振りにすることで飛距離を出すことができるのです。

薪割りは縦の動きです。
これを横で割る人はいません。
なぜかと言えば、力が入らないからです。

ゴルフのスイングも横に振って打とうとすると力がはいらないのです。
手首のコックや左腕のローテーションによってヘッドに勢いが付くので
それに気が付いていない人がほとんどです。

トップの位置で、肩は飛球線上後方を向いています。
この後ろ向きのまま縦に落とすと、かなりの力が入ります。
ところが、斜めに下ろして球を運ぼうとしても飛距離がでません。

また、回転をギリギリまで抑えて、ギリギリのところで一気に回すと
そこでもまたスピードが出ます。
この回転とはリリースの回転でのレイトヒティングだけではなく
肩の回転も同じ事が言えるのです。

これは３０ｃｍ動く間に１８０度回るのと、１５ｃｍの間で１８０度回るのとの
比較をした場合を考えてみてください。

トップから左肩がフィニッシュまでの３０ｃｍの間に徐々に回転するのに対して
僅か１５ｃｍ移動する間に同じだけ回転するのでは、一気に回転させた方が
スピードが上がるということです。

これはバンプ、ダンプ、ターンのターンの部分で、レイトヒティングに当たります。
肩を開かずに手を落としてきて、腰辺りで回転が入ると、この現象になります。
最初から肩を回して手を落として来るのでは、フェイドになるだけではなく
スピードが出ないのです。

もちろん、ターンにはリリースのターンもあるのですが
このレイトヒティングのリリース開始ポイントから肩を開くくらいの意識で回すと
落下力が最大に使え、レイトヒティングが最大の効果を発揮します。
（実際にはリリースポイントでは肩が４５度開いているのが理想）

この打ち方はどのクラブも同じというコンセプトから言うと
全ては縦振りという言い方もできます。
もちろん横の動きも入っていますので、縦か横かと決め付けるような
単純な問題ではないことがお分かりいただけたかと思います。