2015年11月17日火曜日

前傾角はどの番手も同じ?!


Question

スイングの際の前傾角度は、
ウエッジからドライバーまで変わらないのが一番いいと思うけど
その考え方って正しいですか?


Answer

前傾角度はとても重要です。
これは現代ゴルフの原点であり基本です。

その昔、前傾角を全ての番手で同じにしたクラブが作られました。
すべての番手を同じ長さにすると前傾角度が自然に同じになります。

違うのはロフト角だけですので、それだけで飛距離を調整したのです。
ところが短い番手が跳び過ぎてしまい、現在のような10Y間隔の
飛距離がでなかったといいます。

飛距離の差を一定にするのは非常に困難なことです。
現在のスイング理論やクラブ理論から見ると、番手ごとに

・ ロフト角を4度間隔にする
・ クラブの長さを番手ごとにハーフインチ長くする
・ ライ角を番手ごとに0.5度変える
・ 総重量を短い番手ほど重くする
・ トップの深さを番手ごとに4度ずつ変える
・ 球の位置を長い番手ほど左に置く
・ スタンス幅を長い番手ほど広げる
・ 前傾角度を番手ごとに0.5度ずつ変える

などのセッティングを変えることによって
初めて理想に近い効率の良い飛距離の打ち分けができているのです。

クラブの長さを変えることでHSが上がったり、
スタンス幅が大きいほど体重が乗り、前傾が立っているほど
体が捻りやすいことで速度やパワーが生まれるという
いろいろな理由によって今のセッティングが成り立っています。

この原理が分からずに、現在のセットで前傾を同じにすると
球の位置を極端に変えなければならず、そのために体に対しての軌道角を
それぞれに変えて13種類のフォームを作り上げて覚えなければなりません。

体に対しての軌道角は常にどの番手も同じなのが理論的な理想です。
地面に対しては番手ごとに0.5度ずつ違いますが、体に対しては同じです。
それは背骨と腕でできる角度がほぼ60~70度になっており(欧米男子の平均)、
アームシャフト角もすべての番手で同じにし、これらの軸軌道角を一定にし
前傾を変えるだけで地面に対しての角度が変わる原理なのです。

現在のセッティングでは、番手ごとに前傾角を変えることによって
ワンスイングと言われる一つの軌道でどの番手も打つことができるのです。

勝手に理論を作り上げてゴルフ博士になろうとするのではなく
数百年間の知恵など、先人のノウハウを勉強するという姿勢が大切です。










アームシャフト角、脇の角度はどの番手も同じで、
前傾を変えるだけで当たるように設計されています。

この原理を突き詰めていくと、何かに気がつくと思います。それは
シャフトを勝手に長くするということは、この原理を崩すということなのです。






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