2016年1月11日月曜日

DRの弾道が低すぎる?!


Question

ドライバーでボールを高く上げるには
どう打てばいいのでしょうか?

ロフトを11度にしても低い弾道しか
ボールが飛びません。
でも、同じ練習場では高い弾道で
私と同じ位飛ばす人が多く
います。

何かコツがあるのでしょうか?


Answer

一番簡単なのはロフトのもっと寝たクラブを使えばすぐに高く上がります。
今は14度くらいまでのDRがありますので簡単です。

クラブを替えずに今のクラブで高く上げたいということでしたら
なぜ低すぎるのかを検証してみましょう。

まずは物理的な原因を特定することが大切なのですが
いくつもある原因をひとつずつ改善して探し当てるしかありません。
レッスンを取っている人であればその場で特定できるのですが
初心者が一人で特定するのはそれだけ手間が掛かります。

まず、HSやパワーによって高さが違います。要素は二つです。
一つ目は衝撃によるヘッドのたわみです。

これはロフト角がヘッドにはあるので、どんなことをしても
球が当たれば衝撃によってフェイスは上を向いてしまいます。
したがって、衝撃が強ければ強いほど上を向くので高く上がり
シャフトが柔らかいほど大きくたわむ可能性があります。

しかも、同じ角度で出たとしても、飛距離があれば
同じ角度で長時間上がって行くので高く上がる原理です。
最初から高く上がるのではなく、低いけれど遠くに行けば行くほど
高さが出るということです。

次に当てる場所によって高さが違います。
フェイス面は真平らではありません。
丸く山になっているため、上の方はロフトが寝ていることになります。
したがって、ロフト角表示もどこを測ったかによって同じヘッドでも
表示が違うことがあり、当たる位置によっても高さが違います。

また、打ち上げ軌道で打つことでも高さが出ます。
これはアドレスで目標方向の高い位置を見ると
体が打ち上げ軌道の体勢になります。
これによってその体勢のまま打つと1~2度違うことがあります。

そしてボールの位置も関係があります。
アドレスで球をどこに置くかです。
左に置けば置くほどインパクト時の実際のロフトの角度が寝ますので
高く上がります。

そして、クラブ自体のロフト角にもトリックがあります。
表示と実際のロフト角が違うということです。
たとえば11度と表示されたロフトでも、フックフェース3度だと実質14度になり
ストレイト・フェイスでは11度の高さになります。
また、測り方によって同じヘッドでも表示が違います。

さらに、構え方によってもロフト角が変わります。
ハンドアップで構えるとロフトは寝て、ハンドダウンで構えると
ロフトが立って左を向きます。

これは背の高さや手の長さによって、構えた時の手の
地面からの高さによっても変わって来るのです。

したがって、シャフトが長いほどライ角が鋭角になり、
ロフトは立って弾道は低くなり、短いシャフトほどロフトが寝て高く上がります。

そしてシャフト自体の硬さによって高さが変わることがあります。
ひとつはしなり具合とスイング速度です。

シャフトはダウンスイングで一度しなって、インパクトまでに戻り
逆にしなって当たることがあります。
この場合、しなり具合が大きいほどフェイスは上を向きますので
球が高く上がる可能性があります。

また、衝撃時のヘッドのたわみ度がシャフトが柔らかいと大きくなります。
スローで見るとインパクトでヘッドがグニャーっと上を向く現象は
シャフトが硬いほど少なくなるのです。(下図)

ただ、どうして高く上げたいのかも問題です。
低い分だけランが出て飛距離は伸びる可能性はありますが
飛距離を短くしてでも高く上げたいという段階なのでしょうか?

FWが硬く、ランが出すぎて危険なコースでプレーされるのでしょうか?
全英オープンや全米オープンなどの試合シーンに出て来るような
転がって深いバンカーに落ちたり、崖や池に落ちるレイアウトのコースだと
このような場合には高く上げてランを減らし、危険を回避する必要があります。

このような段階の方で難しいコースでプレーされる場合は
高く上げて止めるようなDRショットが要求されるのですが、
日本のコースではどちらかの土手にぶつけてFWに戻して来るような打ち方で
むしろランが多い方が有利なコースがほとんどです。

最近の販促理論は高く上げて飛距離を稼ぐ・・と言ったフレーズで
重心深度を浅くしたDRなどが売れているようですが、深度を浅くすると
せっかくウッドなのにアイアンで打っているような難しさがありますので
重心を換えられる方式のヘッドで試してみると良いでしょう。

これはインパクトの衝撃で重心が浅いためにたわみが多く
よりヘッドが上を向いて高く上がるという原理なのですが
その分、左右に芯を外した場合にもより多く捻じれて出球のブレ幅が
大きくなるということです。

まずは、高く上げたい理由が飛距離を出したいのでしたら、
跳ばす技術を習得することや筋力を付ける事が先決で、
クラブを換える前にやる事がいくらでもあります。

クラブを換えてもせいぜい20y程度しか飛距離は伸びませんが
技術や筋力で100y以上は伸ばすことが可能です。













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