2016年2月26日金曜日

世界水準に追いつくには真似から入る


Question

世界の水準に日本が追いつくだけのスイング理論を導入することで
まずは戦後の日本と同じように真似から入っていくしかないのではないでしょうか?


Answer

世界の水準は欧米の大会によって決められます。
メジャー大会の4つは3つがアメリカで1つが北欧です。

ここに出場する選手は世界のトッププレーヤー達で
このメジャーに優勝すると、世界のトップ選手として認められるのです。

さて、このメジャー大会にジャックニクラウスは通算18勝、
タイガーウッズは15勝しています。

また、普通のアメリカツアーの試合ではサムスニードが82勝、
タイガーウッズが79勝と桁外れの勝率を持っています。

世界レベルとはこのようなスーパースターを含めた
有能な選手のことを意味するのですが、その意味からは
日本の選手は裏大会やシーズンオフ中の3勝止まりで、
それ以上の成績を収めた人はまだいません。

では、なぜメジャー複数優勝するような選手が生まれないのでしょうか?
それは簡単です。レベルが低いからです。

電化製品にしても自動車生産にしても、最初は全て真似から入り
今では世界のトップにまで昇り詰めています。
野球にしても、体操競技にしても、世界レベルにまで上り詰めたのに
なぜゴルフはダメなのでしょうか?

それは、真似していないからです。
真似ができないほど難しいという事がひとつの理由です。

また、ふさわしくない人間達が成長を阻止し
混乱を招いていることも事実です。

スイング理論だけ真似るのではなく、動きやフォーム
練習方法、ドリルやプログラムなど、上達に必要な全てを
まねする必要があるのです。

車産業はアメ車を分解して、もともとあった日本の技術で
同じ物を作ることができました。
また、光通信では日本人が発明したのに、それを教授や業界が
認めないという大きな改革期を経て発展しました。

ゴルフはまだ日本人でその技術を把握し、実証する人がでていません。
最初の人間は真似をして、欧米選手と同じ成績を残し
その人に追随する集団が育って始めて改革が可能となるでしょう。

日本のゴルフにおける才能や体格は決して劣ってはいません。
コースの設計や設定、芝の種類に慣れれば欧米を上回る技術があります。
ただ、追いついていないのが飛距離です。

どんなにショートゲームが上手くて頑張っても、二打目に
4番手も長いアイアンでアプローチするのでは、毎ホール1打の差が出てしまいます。

アメリカに行けば難しいコースにも慣れ、複雑な芝でも
それなりの打ち方を習えば習得できるのですが、こと飛距離となると
飛ばすための技術がいくつもあり、複雑で動きすらできないほど難易度が高いのです。

その技術をどこまで取り入れて、どこまで定着させ、どこまで精度を上げて
完成度を高めるかで勝負が決まり、それにはかなりの時間が必要になってきます。

プロになってからアメリカに行き、ショートゲームの引き出しを増やし
周りの選手達をお手本にして真似るだけでもかなりの時間が必要です。

石川選手と松山選手がトップ選手達の寄せを見て、あんなことをしていた
こんなことをしていた、と良く話し合うそうです。
100人が100人とも違うことをする・・という印象だったそうです。

これは易しい芝質の数少ない品種で育った選手にとっては
対応するショットの種類が少ないことが一つあります。
石川選手が90Y以内はすべてSWでアプローチすると
プロに転向してから言っていたのを思い出します。

日本はこれで通用してしまうということです。
ラフに入ったら出すだけしか方法がない、というような芝質での練習ができず
グラスバンカーでの打ち方も分からないまま渡米して、それらを習得するだけで
かなりの年月を費やすことになるのです。

致命傷なのはDRの飛距離です。
全身を使った打ち方で余裕を持って打つのと、一部を最大に使った
打ち方ではミスの度合いが違います。
そして、結局飛距離が足りないまま苦しい試合をすることになるのです。

日本がまず真似ることは長いコースだけではなく、洋芝の種類を増やし
危険だらけの設計と設定のコースを数多く作ることが一つあります。

ただ、これでは経営ができなくなりますので
企業がボランティアでやるか、国が予算を組むしかありません。

また、有能なコーチを派遣して飛距離を出す技術を習得させ、
8割の力でキャリー300Y以上を出せるようになった者達に
日本のプロを指導させるシステムなどを作ることが一つの方法です。

一概に真似といっても、何をどう真似るかが大変重要です。
動画を見て形だけ真似ても、ほとんどの人は習得できずに終わります。

筋肉の動きやタイミング、力量や方向などは、見ただけでは
ほとんど真似るのが不可能です。
できる人に直接教えてもらうことが一番早い方法なのです。

このような策はいくらでもあるのですが、それをさせない日本の縦割り社会や
お山の大将、島国根性や封建主義が邪魔をしているのかも知れませんね。

















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