2018年12月2日日曜日

シャフトがクロスしてしまいます


Question

右肘は締めたままフライングエルボーせずトップまで行けます。
特にドライバーになると長いせいかクラブヘッドがだいぶクロスしています。
ミケルソンくらいです。
リッキーファウラーの位置にあげたいのですが、ご指導ください。

あと、プロのひとはなぜトップでベルトのバックルがボールを向いたまま、
トップにいけるのですか?
私の場合はバックルが、後方から撮影した場合、カメラの方を向いてしまいます。


Answer

トップでクロスになる原因は二つあります。
クロスとはヘッドがトップで前打席方向に出ている事です。
原因の一つは左腕のローテーション、そして二つ目は左の手首の角度です。

恐らく手首が甲側に曲がっているのかも知れません。
その場合は手首を山にしてみてください。
これによってヘッドの位置が変わります。

それでもクロスになる場合はローテーションを弱めて左手の甲が上を向くように
回転させてみてください。

クロスの反対がレイドオフです。
この両方の度合いを変えてトップでのシャフトを後ろに位置させる形です。
この両者を比較してみると、クロスの方が軌道が長くなります。
ドラコン打法などはわざと左の手首を甲側に折って深くして飛距離を出しています。

軌道が長いほどブレ易いのですが飛距離も出易いという両面を持っていますので
クロスが悪いのか良いのかは個人の価値観だと思います。
ただ、最近の主流はレイドオフやスクエアですので、クロスにしている選手は
レギュラーツアーではほとんどいません。


次のご質問ですが、バックルが正面を向いたままトップの形を作っていると
言う疑問点ですが、30年ほど前にアメリカではデイビスラブやフレッドカプルス等
がその代表で、ワインディング時に腰を止めるフォームが始まりました。

これは上半身だけ回転させて下半身はできるだけ回さないと言う画期的な技で
捻転差によるパワーだけではなくブレを極限まで抑える手法として、現在では
欧米男子はほぼ全員がこの打ち方になっています。

日本はやっとその事に気が付いてTVでも触れるようにはなったのですが、まだその
理由や方法にまで触れている人がいません。
こうして、アマチュアの方でも気が付く時代なのですが、30年も専門家達が気が
付かないほどの遅れを取っているのが日本です。

選手によって、また体の軟らかさによって腰の回転度合いが変わりますが、肝心
なのはこの「ワインディングの張り」です。
この張りがパワーを出し、軸のブレを抑えるので、体の軟らかい人と硬い人では
同じ角度だけ回してもその張りが違います。

この張りを1~10までのスケールで表現すると、タイガーウッズは復帰直後は
2~3程度でしたが、その後には以前と同じように7~8割入れていました。
ザックジョンソンはこの張りをマックスまで使っている代表選手ですので、
トップでの切り返しがとても速く、間合いがありません。

この張りを作るにはテイクバックで腰の回転を抑え、肩を回してトップで止まって
いられる位置よりも、それ以上回す事でぶつかり、その反動を利用して
ダウンスイングに入るために、歩き出した人を後ろから押すように勢いが付きます。

これは難易度が非常に高いので、アマチュアの方は専門家の指導を受けながら
それが得意な動きであれば出来るのですが、そうでない場合には半年以上掛かる
事もあり、ほとんどの方は諦めてしまいます。

欧米男子でも皆同じではなく、それぞれに科学的な証明ができないほど複雑な技で
タイガー打法がさらに進化している時代になりました。

簡単な打法ほど飛距離は出ませんがシンプルで方向性が良く、より安定します。
これも個人の価値観でどの打法を採用するかを決めると良いでしょう。




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