2014年6月8日日曜日

ゴルファーが登る3つの山 (#5)


★  どの山をあなたは登りますか? (つづき)

7割のゴルファーはまずボギー山の途中でうろうろしています。
いわゆるウイークエンドゴルファーとアメリカではいうのですが
週一回プレーをするゴルファーという意味です。
ところが日本ではなかなかできないことで、月一ゴルファーがそれに匹敵し
同じような割合で低い山を迷いながら行ったり来たりしています。

さて、目の前に3つの山があります。
あなたはどの山を登っているのでしょうか?

ボギー山?パー山?、それともバーディー山でしょうか?
ボギーペースで90が出ればそれで良いと思って山頂を目指したとすると
途中で見るのは何でしょうか?

それは隣にあるもっと高い山です。
あなたはもっと高い山がすぐそこにあったら
登りたいと思いませんか?

ほとんどのゴルファーは登りたくなるでしょう。そして
90で回れるようになると、100が切れただけでは不満なのがゴルフです。

ところがその高い山を目の前にし、登ることにしても
今来た道を途中まで引き返し、
新たな山道を行かなければなりません。

1~2年掛かって途中でそれに気がついた人は
恐らく引き返して登り直すでしょう。
しかし、10年掛けて登って来て年齢が行ってしまった人は
偶然出る良いスコアで上手くなったと勘違いしてそのまま居座って、
また偶然起きる良いスコアを待っているかも知れません。

いまさら後戻りはできない!
と山頂でうろうろするゴルファーが負け惜しみを言うのを良く聞くことがあります。
最初から真剣に基礎練習をしておけば良かったと後悔しながらも
自力でなんでもできると、ひたすら思い込んで突っ走って来た人や
何も考えずにただプレーが楽しいので遊んでいた人もいるでしょう。

では、なぜ最初からパー山に登らないのでしょうか?
なぜ、バーディー山を登らないのでしょうか?
そうすれば下山することなく、もっと高いところに行けるのです。
なぜだと思われますか?
それは、山には雲が掛かっていて下からではどの山が高いのか
見えないからなのです。

当てずっぽうで決めた山はほとんどがボギー山です。
目の前にある山はほとんどがボギー山です。
そして周囲の人達も皆そのボギー山を登っているので
安心して一緒に登ってしまっているのです。
また、ボギー山が一番楽で、簡単に登れ、最初は一番楽しいのです。

サイトやDVD、雑誌やスクールなどのレッスン情報はほとんどがこのボギー山です。
高度なテクニックに繋がる動作や基礎などはほとんどありません。
動画を見ても分からない、どの筋肉にどのくらいの力量で
どのタイミングで力を入れるかなどは視覚からは見ることができないので
何を書いても教えてもなかなかバレないのです。

登山の途中で雲の上に出て初めて
もっと高い山があったことに気が着くと決断に迫られます。
恐ろしいことにその時の一瞬の判断が一生を決めてしまうのです。

ボギー山の途中から毎日数百球打って、器用になって球慣れし
研究をして自分なりにスイングを改造し、パー山に登り始めるのですが
道に迷って迷って谷や断崖の繰り返しで同じところをグルグル回り、
30年掛けて癖を固めやっとシングルにやっとなれるのもひと握りのゴルファーです。

そして、自力でやっとパー山の八合目あたりに到達した頃には
年齢などの体力的な障害が出てきて、そこからバーディー山を目指すことが
できない状況になっています。

それどころか老化して体力がなくなり、飛距離が落ちて、
コンディションを維持することすら困難で
知らないうちに下り坂を滑り落ちることになるのです。


                                      つづく




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