2015年9月10日木曜日

切り替えしの踏ん張りとは


Question

ハーフショットで上下半身の絞りって(ふんばり)体感できますか?
あまり踏ん張りやねじれてる感がないと手打ちやスエーなど力が抜けているのですか?


Answer

踏ん張りという表現をまず確認しておきたいと思いますが、
トップの位置で切り返す時のタメとか踏み込みなどの
瞬発力を出すための準備体勢ということで宜しいでしょうか?

この状態はまず上半身が捻転されており、そこから上半身は
捻りの逆の捻り(すなわち捩り=よじり)の動作が加わってきます。

恐らくトップでの切り返し時の「捻転と圧縮」のことだと思いますが
これはハーフショットでも使う人と使わずに体重移動だけで打つ人がいます。
どちらでも良いのですが飛距離が多少違います。

この捩りを利用して、一瞬でその貯めたエネルギーを一気に爆発させると
それがパワーになりますので、主にフルショットで使います。


この動作を「捻り貯め」とか「踏み込み」とか「踏ん張り」ともいいますが
踏み込みとなるとそれに下半身の動きも入ってきて沈むイメージがありますので
ここでは上半身だけの踏み込み時のタメだと解釈してください。

さて、この切り替えし時の捻転圧縮は中期までは当然のように指導され
クラシカル時代には松山君のようにトップで一旦止まって
しっかりと捻り、胴回りに力を入れて準備してから切り返すので
トップで一瞬動作が止まっていました。

ところが、90年代以降の欧米では、トップで止まっている若手はほとんどいません。
なぜなのでしょうか?
それはワインディングという新しい技が世界の定番になっているからです。

これはまだ日本では認知されていない技術のようですが
テイクバックの力をも使ってこの捻りをさらに大きくする技術で
軌道も安定し易いためにミート率も良く、HSが上がります。

この技術は上半身と下半身の捻転の張りを作る方法で
この張りによって全身の緩みがなくなり、体の動きが安定するのです。

もちろん、トップでは捻り貯めも行う場合もありますが、
ワインディングの勢いでトップにぶつかり、その反動で切り返すため
トップで止まっている人はいなくなったのです。

マキロイなどは8~9、ザックジョンソンは10の張りがあり
リゾートスイングは0~2程度ですので楽に振ることができる打法と言えます。

この張りは10にしてしまうと切り替えしが早すぎて
下半身の踏み込みの時間が少なくなり、逆にHSが落ちる可能性があります。
右踵を上げたまましっかりと右足で蹴って、腰の逆回転をさせるマキロイは
この時間を作るためにテイクバックの速度はザックジョンソンのスタック&ティルト
よりも遅くし、トップでの捻転圧縮から切り返す打法にしています。

この張りはハーフショットでもワインディングを取り入れれば
かなりの張りが出てしっかりと体感できます。
感じない場合はやはり体が緩んでいるので、スエーになり易かったり
する可能性はありますが、手打ちとはまた違います。

このトップでのエネルギーの貯めを作るには、上半身を捻転させて
トップの切り替えし時にバンプを行う際、肩を開かないことです。
左のお尻を後ろ打席方向に突き出すのですが、その時に胴回りの筋肉を
すべて使って肩を45度程度にしたまま腰を開くと、そこにまた強い捻じれの力が加わり
さらに上下から圧縮するように腹筋に力を入れると強いエネルギーの貯めができます。
これがいわゆる切り替えし時の捻転圧縮で踏ん張りとなるのです。

これに下半身の動作が加わると踏み込みとしてエネルギーが蓄積され
一気に爆発させるインパクトゾーンを作ることができます。

ハーフショットでこの張りを感じるには腰を回転させないことですが
腰を止めてテイクバックすると切り返しが早くなりますので、張りを10にして
9時に到達する前に左への体重移動を開始する早めのタイミングにするか
張りを8程度にしてゆっくりと上げて、緩んている時と同じリズムとテンポで振るか
のどちらかにすると良いでしょう。













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