Question
アドレスからショットに至るまでの間の心の持ち方についての質問です。
私の場合、プレショットルーティンの後、ボールにクラブヘッドを合わせてから、
ワッグルをするのですが、なかなかスイングを始動する踏ん切りがつかず、
ワッグルを繰り返してしまいショットまでに時間がかかってしまいます。
同伴者のことも気になるので、踏ん切りがつかないままショットをしてしまうケースが多く、
その場合ミスショットの確率が高いです。
もしかするとイップスなのかもしれませんが、
このような症状を持たれた方を指導されたことはありませんでしょうか。
どんなことでも結構ですので、アドバイスを頂けると幸いです。
宜しくお願い致します。
Answer
スイングは物理で覚えて感覚で振ります。
打つ前には物理的な動きの確認は最小限にします。
打つ直前にはナイスショット時の感覚や、どう球が飛んで行くかを
イメージして打ちます。
手の位置、肘の曲げ具合、スエーしないように
トップの位置などと考えてから打つと
このような始動困難に陥ります。
動きは物理的に部分部分の動きができたら、それを定着させます。
定着させてから次の動きをまた定着させるという作業をし
全部ある程度定着できたら、それをゆっくりとつなげます。
スローで全てを繋げて動画で見て、合っていたら
そのままスローで1万回は反復します。
この作業中は頭で考えていることが同時に体でできるように
意識をしながら、注意しながら崩さないように動かすのですが
反復によって体がその動作を覚えていきます。
皆さん勘違いされているのですが、その定着練習をせずに
一回その動きができたら、何度でもできると思って
すぐに球を打ちたがるのです。
それが大きな間違いです。
動きができたら、それを大切に忘れないように、そして崩れないようにしながら
何も考えずに体が条件反射的に動くようになるまで素振りです。
ところが、何も定着してないのに球を打ちながらフォームを作ろうとします。
すると、失敗経験の方が多くなってしまい、恐怖心が出てしまうのです。
素振りで動作が定着したら、何も考えずに素振りができますので
ほかの事を考えながら振ってみて、それを動画で確認してできていたら
今度は何も考えずに実際に球を打つ練習をします。
体はすでに動きを覚えていますので、今度は意識でその動きを
邪魔しないようにします。
それが感覚で振るという意味です。
具体的な動きは考えず、せいぜいテイクバックの角度の確認のために
リハーサル・スイングをして、その角度に上げるとか、速くなってしまう人は
テンポだけ思い出してそれだけ考えて振るようにします。
そして、そのルティーンのメニューをできるだけ少なくして覚え
毎回、球の後ろに回ってそこから歩いて打つまでの作業を反復します。
ルティーンの練習をするということです。
後ろに立て歩きだしてから、インパクトまでを10~15秒以内にし
毎回同じ時間内で打つ練習をします。
この時に球のミート率や方向や飛距離などを一切考えず
ただ、同じ時間内で打つだけに集中して反復を繰り返します。
失敗しても、空振りしても気にせずにこの方法で無心になって
ただ打つだけの練習をします。
始動困難はガルシアが一時陥りました。
構えてグリップの握りなおしを32回やらないと打てなくなったのです。
ヘンリックステンソンもDRだけイプスになったといいます。
治し方はハーフショットを無心で打ち続けることでした。
構えてすぐに打つ練習です。
球を置いたら3秒で始動する練習です。
3秒の間にアドレスし、ワグリングを一回するだけで打つ反復です。
ハーフショットが当たらなければ、ピッチショットでもいいんです。
とにかく当たるショットで始動開始練習をして自信をつけることです。
これも1万回行う積もりで覚悟して始めます。
打つ前にどこをどう動かして、何に注意して
チェックポイントを思い出してなどと考え出したらキリがありません。
イプスになると自分の体が人の体のように全く動かなくなります。
時間が掛かるのは単なる癖ですので、今から癖を抜くように
構えてすぐに打つ練習をしてください。
質問をした者です。
返信削除回答を読ませて頂きました。
いつもながら、丁寧にご説明頂き感謝です。
回答内容はどこのゴルフ本にも載っていないような内容で、大変参考になりました。
まさに目から鱗が落ちた思いです。
教えて頂いたことを今から実行して、過去の無駄に打っていた練習時間を取り戻したいと思います。
ありがとうございました。