2016年3月3日木曜日

日本人はなぜ、世界のメジャーで勝てない?


Question

日本人はなぜ、世界のメジャーで勝てないのでしょうか?


Answer

世界のメジャーとはアメリカのUS選手権、全米オープン
マスターズに英国の全英オープンの4つをいいます。
これがゴルフの4大メジャーとして賞金も総額10億円クラスです。

アメリカツアーは47試合とかで、中には同じ週に
重なっているほど大会が多く、それだけ人気があるのです。

アリゾナで行われる大会はメジャーではないのに
4日間で68万人のギャラリーが集まる試合もあります。。

この4大メジャーが他の大会と違う理由は主に2つです。
ひとつはコース設定です。
優勝スコアが5アンダー程度に設定され、
中には優勝スコアが5オーバーだった試合も過去にあったくらいです。

これはまずコースが長いこと、そしてFWが狭く、グリーンは硬く
危険がたくさんあるというコースの難易度の高さです。

そして、もうひとつはフィールドです。
フールドとは参加者です。
トップ選手達は47試合のうちの賞金の高い試合だけ
25試合程度を選んで出場するのです。

このトップ50人がほぼ全員出場するのがこのメジャー大会です。
したがって、このメジャーで勝つことで賞金だけではなく
本当の実力者として業界からも世間からも認められることになるのです。


アメリカの最初のメジャーは4月に行われるマスターズです。
11月に世界選手権で年年間王者が決まると、このトップ選手達は
シーズンオフとして休養に入り、このマスターズに向けて
3月ころから参戦して調整を行います。

この間のフィールドはほとんどトップ50位以下の選手達が
シード権を取るために必死に戦います。

ポイントを稼ぎ、勝率を上げ、成績を上げようとします。
冬のシーズンオフの間でも休んでいる暇はないのです。

飛距離の短いトップ選手のほどんど出ない大会、
そして普通の大会でもフィールドの高い大会、
そしてメジャーと大会には大きく分けて3段階あるといえるでしょう。

この下にはウエブドットコムなどの下部ツアー、またその下のツアーなど
同じプロでもレギュラーツアーに出られない選手達が大勢います。

伊澤選手がこの2~3段下の下部ツアーで経験を積み
帰国していきなり日本のメジャー優勝したそうです。
最近では石川遼選手は124位というランキングですが
日本のメジャーで優勝しています。

これが世界のレベルなのです。
日本のメジャーで優勝する選手でも、アメリカにいくと
ほとんど予選落ちになるほどレベルが高いのです。

まして、世界のメジャーとなると7700Y級の難しいコースで
世界中から集まった優秀な選手達と一緒に戦わなければなりません。

日本はコースの難しいところが少なく、長いコースがあまりありません。
公営コースがすくないので、経営的に易しいコースでなければ
生存していけないのです。

また、技術面でも飛距離の出し方が分からなかったり
難易度の高いコースに慣れていなかったり、
芝の質が違っていたりで小技の引き出しが少なく、
まだまだ世界レベルの技術を習得する機会が日本には少ないことも事実です。

しかし、いくらアメリカに行って戦っても、飛距離を出す技術を習わなければ
長いコースでは上位に行くことが難しくなります。

日本ではコーチに習うというプロがほとんどいません。
石川選手や松山選手も、飛ばす技術を習えば
メジャーで勝つチャンスは数段増えるはずです。

日本のゴルフ界の風潮や、縦割り社会の弊害など
いろいろな原因はあるかと思いますが、
まずは飛距離を伸ばして安定させることができるように
今後の意識改革を期待するところです。















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