2016年5月26日木曜日
ライ角についておしえて下さい
Question
アイアンのライ角についておしえて下さい。
ライ角は番手によって変わってきますが、
何番アイアンを基準にすればいいのですか?
基準から、少しずつアップライトにすればいいんですよね。
シャフトの長さが変われば同じライ角とはならないですよね?
Answer
ライ角調整とは実際のライ角とクラブのライ角を合わせることをいいます。
クラブのライ角とはソールとシャフトのヒール側の角度をいい、
実際のライ角とは打つ瞬間のシャフトと地面のヒール側の角度をいいます。
したがって実際のライ角は人によって違っています。
インパクト時にソールが水平になるようにするのがライ角調整で
もともと合った角度の人もいれば、そうでない人もいます。
「体にクラブを合わせ、クラブに合わせて打つ」と言われたのはこのことです。
さて、ソールが水平というのは
あくまでも、インパクト時のライ角です。
これは人によってインパクトの形が違うことが
クラフトマンには理解されていないことが良くあります。
ご存知のように、打ち方はさまざまです。
アドレスでのライ角は構えた時に見れば分かるのですが
その人が実際に球を打った時のライ角は
アームシャフト角を180度に伸ばす人と、アドレス時の160度の人では
3~4度ほど違ってきます。
また、その間の人もいる分けで、アドレス時のライ角を見て
勝手に曲げるクラフトマンがいるのですが、とんでもないことです。
中には打つ時に180度に伸ばして打つので
この角度でお願いします、とお願いしても、「いや、これでいい!」
と持論だけで勝手に曲げる人もいて、要望通りにやってくれる人で
腕のある人、しかも持論を主張することなく丁寧な仕事をしてくれる人を探すのは
とても大変なことです。
トウダウンする分は1度程度トウが浮くようにはしてくれるのですが
どうしても、このアームシャフト角を伸ばすという打法を知らない人が多く
クラブによって打ち方まで変えなければならなくなってしまいます。
これでは本末転倒で、クラフトマンのいいなりにスイングを決めさせらてしまいます。
まず、ショップでライ角が正確に出る機械を使っている場合は
実際に打ってみて、計ってもらいます。
ただ、理想が180度伸ばす打法でありながら、現在は170度にしか
なっていないという人で、将来的には180度にしたいという場合は
さらに実際のライ角よりもアップライトにしてもらいます。
また、計るときの前傾角によって、あるいは球の位置によっても
ライ角が変わってしまいますので、まずシャフトの長さをウエッジから
DRまで一直線になるような流れに調整し、
手の位置が低い人はアイアンでも1~2インチ切って調整します。
もともとクラブは欧米人の190cmの人が使うように作られていますので
そのまま使うと前傾角が立ち過ぎて、三軌道がバラバラになってミスが増えます。
したがって、身長が190cmない人がそのまま使用すると球の位置が
欧米人よりも遠くなってしまいますが、前傾角が立ったりするよりは
理想のフォームが作りやすくなります。
そして、長さが決まったら、PWで前傾角度45度、DRで30度(垂直に対して)
の角度でアドレスをし、その前傾角でインパクトするという前提で
その時のライ角を決めます。
ウッドはすでにとんでもないライ角でつくられていて治せないことが多いので、
できるだけトウが上がり過ぎない物を選び
その上がり具合もウッド達間で同じになっている物が良いでしょう。
これが違った場合には慣れる場合もあるのですが、球との距離を
正確に毎回保つために厄介なことがあります。
人は通常、クラブを見て、経験から球の位置を目分量で計って立ちます。
その時にライ角、すなわちトウがどれだけ上がっているかで
腕の角度や前傾を調整して、だいたいこのくらいの位置だろうと目安にし
その距離に立つのです。
したがって、そのトウの上がり具合が3Wも5Wも同じでないと
目分量がくるってしまう可能性があるのです。
球との距離が分からなくなってしまったり、前傾角度がくるってしまって
芯に当たらなくなるケースの原因にこの異常にアップライトにされたライ角があるのです。
アイアン同士は各番手、0.5度ずつの差をつけるのですが
UTやウッドとなると、まったくそれを無視して作られていますので
これを同じような規則性で揃えるのはまず不可能に近いことです。
メーカーはゴルファーにとって良いクラブを作るのではなく
売れるクラブしか作りません。
これはプレーヤーが現在我慢を強いられている部分で、
間違いだらけのクラブ理論の弊害が一度にしわ寄せとして押し寄せ、
もうどうしようもない所まで来ている大問題なのです。
プロでも自分で調整を行う人もいて、メーカーの調整や設計に疑問を感じ
見た目は市販の物に見えても、実際には違う物を使っていることもあるのです。
酷いケースはスポンサーのクラブを使わずに、他社のクラブを使っていた
という某有名な選手もいたり、クラブメーカー離れする選手が続出しています。
理想のクラブから売れるクラブがあまりにもかけ離れすぎて、
もう収拾がつかない事態にまで来ているのかも知れません。
アイアンセットは一本を基準にそのほかは0.5度ずつずらせば良いのですが
UTセットやウッド達は勝手にライ角が固定され、やたらとトウが上がり過ぎています。
可変式でも修正できないほどくるっているので、この部分は諦めるか
気になる人は昔の正常な時期のクラブを探されると良いでしょう。
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