2016年10月9日日曜日

その場回転派 vs.体重移動派


Question

その場で回転する打ち方よりも
体重移動をした打ち方の方が良いということでしょうか?

その場で回転する打ち方が欧米の主流であるなら、
彼らたちは充分にボールをつぶして打ててないということでしょうか?


Answer

その場で回転する打法はまだ主流とはいえません。
また、球がつぶれるかどうかは、また別問題です。

その場で打つとは軸が体の中心、ないし胸やその前にある
場合に体重移動が入らずに筋力だけで回転する打ち方をいいます。

ダウンスイングで打つ際に、背骨が軸になっている場合は
体重移動の動作になりますが、その場で回転する打法は
軸からヘッドまでの距離が短くなります。

重い鉄球を投げる砲丸投げは、回転している間は
体の重さと鉄球の重さがバランス良く取れるように、軸は
体と鉄球の間にあります。

ゴルフの場合、左肩からヘッドまでの長さを長くするために
わざわざシャフトの長いクラブを使っているのに、軸をクラブ側に近づけて
短くして打ったのでは、長くした意味がありません。

また、打つ際に体重を利用するかしないかの二者選択では
筋力だけで打つその場での体の回転に対して、体重移動は
さらなるパワーになるということです。

その場で回転すると軸が体の中になるので、逆に体のブレが少なく
とてもスムーズに動けるのですが、アイアンでのダウンブローでは
かなりハンドファーストにしないとダフり易くなります。

ただ、DRに関しては軌道円が左に移動しなくてもダフりませんし
逆にアッパーブローに打てますので、スピン量が減って飛ぶことになり
体重を乗せて飛ばす方法と、スピン量を減らして打つ方法の
どちらが良く飛ぶかという論争になっています。

しかしながら、体重を乗せて、しかもスピン量を減らすという、
両方のメリットがある、第三の選択肢もあるのです。

これは球の位置です。
DRでアイアンのように体重移動して打ち込むとアッパーにならない事があり
スピン量が増えるというのであれば、球の位置を左足の外に出して打てば
アイアンと全く同じ打ち込み打法でもアッパーになります。

これはアイアンとDRの二種類の打ち方をマスターする必要がなく
ワンスイングでしかもフォロー側でのHSの方が、内側よりも上がっていることなど
メリットが多いので、しっかりと体重を移動して体重を乗せ、しかも
回転する筋力はその場で回転するのと同じ力量で打ってもスピン量が上がらない
という理論になります。

ワインディングを強くすると体重移動が難しくなりますので
超高速で振ろうとすると、体重移動を入れる時間がなくなり
その場で回転するという、スタック・アンド・ティルトという打法がありますが
これは最初から移動し終わった体勢(左に体重を乗せたまま)で打ちます。

ザックジョンソンがそれです。
ワインディングをマックスに使っていますので、テイクバック自体が
ダウンスイングと同じ速さになって、体重移動はほとんどしていません。

これを見て、「移動していない!」と体重が真ん中にも関わらず
その場で回転して打つと、DRなら打てるので問題はないのですが
アイアンとなるとダフらないように打つために、二種類のスイングになるか
あるいは打ち込みができないはらい打ちになってしまうことがあります。

背骨軸は初心者には大変難しいこともあるのですが
タイガーウッズがスタック・アンド・ティルトを辞めて、また元の
背骨軸に戻した理由を考えれば、やはり体重を乗せた打ち方の方が
総合的に見て良いのだということになりそうです。

筋力だけで回転するか、それプラス体重を乗せるかによって
飛距離が違いますが、方向調整は飛ぶ分だけ難しくなるという
一長一短なのがこのケースです。

ただ、タイガーウッズ、マキロイ、アダムスコット、ジェイソンデイ、
リッキーファウラー、ジャスティンローズ(2015年以降)
ダスティンジョンソン、ババワトソン、ジョーダンスピース
などのスター選手達がみな背骨軸で体重移動をしていることから
この論争は体重移動派が今のところ優勢です。



0 件のコメント :

コメントを投稿