Question
自分のスウィングをビデオを撮って見てみると、インパクト時に腰の回転が、
アドレス時に比べて、10~20度くらいしか回転していないです。
自分的には、もっと回転させているつもりですが、どう見ても回転不足のように思います。
出来れば、45度は回転させたいです。
具体的にどのような練習をすれば、もっと腰が回転出来るようになりますでしょうか?
原因は、腹斜筋が弱いからでしょうか?
Answer
最初に申し上げておきますが、腰は開こうとどうしようと
打てないことはありません。
初心者の方々はインパクトでは45度開く事で体を使った気になり
上達したかと思われるのですが、これもタイミングによります。
というのは、切り替えしで腰が先に回ると思っておられるようですが
実は体重移動とバンプのタメが最初で、次に引き落としがあってから
腰が回転するような積もりで回さないと、ガラ系打法のように
お臍がターゲットを向いた時にインパクトのようなスイングになってしまいます。
これでも打てますので大きな問題ではないのですが
効率という面から追求していくと、かなりのパワーを損していることになるのです。
みなさん腰の開きはインパクト時にしか見ていないようですが
重要なのは腰き始めるタイミングです。また、
幼少期や女性などは体が柔らか過ぎるので、どうしても腰が回りすぎてしまい
タイガーウッズでも腰を止めて打つ矯正ドリルを初期に散々させられています。
本人曰く、インパクトでは腰は全く開いていないくらいの感覚で打つのだ
とゴルフ番組で解説していました。
ある人は腰は40度、肩が20度が平均的だとするのですが
平均説イコール理想ではありません。
アメリカの体脂肪率平均が30%だからといって、
それでいいんだというのと同じです。
では、物理的、力学的に一番効率の良い角度はとういと、これは
球に直接影響するのは腰の開きではなく肩の開きで、
クラブのトルクやローテーション度などはもっと影響するので、
腰の角度はさほど大きな問題ではないのです。
シャフトが捻じれてしまえば、いくら正しい打ち方をしてもスライスになり
ローテーションが遅ければスライス、早すぎればフック球になります。
そして、次に重要なのが肩の開きです。
インパクトではスクエア(前の打席方向)で打つのが物理的に理想です。
これは「体の正面で打て」と日本でも言われるのですが、内容が違います。
日本の指導はほとんどが肩が開くとフェイスが開き易いという理由なのですが、
実はフェイスがスクエアであれば肩は開いていてもスライスにはならないのです。
では、本来の正面で打てという理由は何なのでしょうか?
それは効率の良さです。
トップの位置で肩をそのまま後ろ向きにした状態で打つことはできません。
背面打ちでもインパクトでは肩は開いてしまいます。
また、お臍を目標方向に向けた状態で打つこともできません。
これらはどちらも打てる体勢ではないのです。
このどちらの状態でも、まともに打てず、まして力などは入りません。
そして、そのどちらからも一番遠いのがスクエアです。
肩が正面打席を向いた時が、両極端な無理な体勢から一番遠く
動きやすい、力が入る位置だという事なのです。
肩を開かないことで腕は長時間縦に落としてくることができますし
最後の一瞬で回転させるために、レイトヒティング度が増すのもメリットです。
そして、本題の腰ですが、この腰が先回りするタイミングによって
この肩が開いてしまうのが大きな問題なのです。
幼少期や女性のように、上半身と下半身の捻転差が大きく捻じれる人は
腰が最初から先行して回っていても肩は開きませんが、
そうでない人は腰が切り返し時に回ってしまうと、肩が引っ張られてきて
インパクトでは開いた状態で打つことになるのです。
プロでもHSを上げようと腰を使って横の回転を上げようとすると
肩が開いて当たってしまい、フェイスが開いてプッシュしたりスライスになるので
今度は肩を治すのではなくフェイスを閉じることで修正している人が大勢います。
多少の先回りは肩も腰もあまり影響はないのですが
厳密に効率をもし数値で表せるとしたら、恐らくその差が見える可能性があります。
2017年タイガーウッズ復帰のスイングでお分かりだと思いますが
実にゆったりとスイングし、下半身をほとんど使わずとも300yは超えいます。
これは効率の良さとしか言いようがありません。
これに引き落としを入れただけで、ダスティンジョンソンとほぼ同じ飛距離が
出ていたので、これで下半身を使っていたら楽々ダスティンジョンソンを
オーバードライブしていたということです。
タイガーはトップコーチから効率を習っています。
単に飛ばしの技術が多いだけではありません。
また、筋力があるからでもないのです。
彼の持つフォームが現在最も効率が良く、タイミングや力具合など
いろいろな面で効率の良い打ち方をしているということがこれで分かるのです。
腰は45度以上には力が入りません。
それ以上は惰性で回っているだけです。
肩がスクエアになる程度に腰の開きを合わせ、左脇の張りを使いながら
弓効果が最高に発揮する捻転差を個人別に探す必要があります。
また、逆に腰が全く回らない人は、むしろ体重移動と同時に左のお尻を
後方打席方向に突き出す動きで開くことができます。
柔らかい人は早め、硬い人は遅めに腰を開き、肩がちょうど
正面を向いた時にインパクトになるフォームを身に着けるしかありません。
これは人と同じタイミングで腰を開くのではないという事です。
冒頭でも申し上げましたが、この違いは難易度の高い領域ですので
プロを目指す人以外は、あまりこだわる必要はないかも知れません。
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