2017年4月5日水曜日

右腕はどう使うのでしょうか?


Question

ダウンスイングでフェースを返すのに右手をどう使えばいいのですか?
右手を使うようにと雑誌でプロが教えていましたが
他の質問の回答を見ると使わないと書いてありました。
どちらが正しいのでしょうか?

トップからヘッドを先に落とすというレッスンビデオを見ましたが
確かに飛距離が伸びました。
ただ、あまりにも内容が違い過ぎて迷っています。

右腕はどう使ってダウンスイングをするのでしょうか?


Answer

フェイスを返す、いわゆるリリースには手だけで返すと
思っておられる方が多いのですが、そうではありません。

リリースの力は主に落下力や遠心力で行われ、
手の力で無理やりフェイスを返すと、せっかくの自然のタイミングを崩したり、
力みとなってHSが上がらない事があります。

右手はしっかりとタイミング良く使う必要があります。
使い方はDRなどの長い番手は切り替えしで引き寄せた後に引き落としです。
これはグリップエンドでまず球の目標側に向けて突き刺す方向と
シャフトを立てずに寝かせたまま引き落とす両方の動きがあります。

ここでは決してヘッドから落とすのではなく、クラブを寝かせたまま
グリップエンドから落とすのです。
HSを上げるためにヘッドを右手で速く移動させようとしたり、
トップの位置からヘッドを先に落とそうと、
「ヘッドを立てる」などと指導している打法がありますが
それは初心者が最初に当たる快感を得るためには良いのですが
強引に力で打ったり、むりやりヘッドを先回りさせようとすると
逆にヘッドが遠回りして効率が悪くなります。

ダウンスイングはまず突き刺しによって
右肘が伸びるほどグリップエンドを落とし
直後にヘッドで球を突き刺します。これがリリースです。
この時に初めてフェイスを返すという方向に右手が動きますが
勢いがついていて、クラブはほぼ勝手にリリースされます。

そして一番大切なのはインパクト時の両手の形です。
フェイスがスクエアになる形を覚えて再現するのです。

右手だけではなく左手もアンコックしてインパクト時に毎回同じ
形になっていることが大切です。
この時には両手の握力をマックスになります。

リリースで右手を使ってフェイスを返すのではなく、二度目の刺しは
右手で捻りながら球に向けて突き刺すという動きということになります。
クラブはグリップエンドから縦に落とすと嫌でも返ってしまいます。
これがレイトヒティングの技術の一部でもあり、最も効率良く返す方法です。

そしてインパクト時のフェイスの向きは右手の力だけでは調整できません。
このタイミングは色々な部分で行っています。

ダウンスイングではヘッドは後ろから降りて、自分の前に来ます。
後ろから前というこのヘッドの動きだけで、すでに返す回転力が掛かっています。
このフェイスが返るのを止める方がむしろ力がいるかも知れません。

ヘッドが40~50mも一秒の間に移動しているのですから
普通の人の力では調整は非常に困難です。

したがって、トップの位置を変えたり、球の位置を変えたり、
また、ヘッドの重心距離やウエイトバランス、総重量などを調整して
真っ直ぐに出る位置や形にして打つので真っ直ぐに打てるのです。
HSを上げるために右手で打ちに行ってタイミングを合わせるのではないのです。

グリップをまずスクエアにするというのは
この自然の返しに合った握り方だからです。
この色々な要素によってクラブが返ってインパクトでスクエアになるのに
右手で返そうとして振り遅れるがためにグリップをストロングにしろ
というのですが、実はこれはダウンスイングのタイミングをくるわせた
非効率的な方法なのです。

右腕はさらにインパクト直前に落とし押しによって重量を増やし、
それから右脚を伸ばし、右肩を入れて右腕を伸ばし
4時半に向かって押し込みをしますので
右腕や右手は左より忙しいことがお分かりだと思います。

ほとんどの指導書は右腕は使うなと書いてありますが
飛距離を出すには右腕を使わざるを得ません。
ただ、しっかりと使い方を習得しなければまともな球にはなりませんので
正しい動きを習得し、十分な練習をする必要があります。



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