2017年7月1日土曜日

構えたところに、そのまま下す意識?!


Question

ゴルフでボールをまっすぐ飛ばすコツについて。
色々と試した結果、要するにテイクバックからインパクトまでの
クラブの軌道がイメージ通りになるよう意識しながら丁寧にスイングする。
ということにたどりつきました。

構えたところに、そのまま振り下ろす意識で
かなりの確率でイメージ通りの球が打てるようになりました。
この考え方は正しいでしょうか?


Answer

イメージ通りの球が打てるのでしたら間違いではありません。
ただ、問題は明日も、明後日も、同じイメージで打てるかどうかです。

また、2年後、10年後も永遠にそのイメージがあり、
思ったように体が動くでしょうか?

20年のゴルフ歴があって、ある日突然スイングを忘れた
という人は何人も知っています。

人間はPCとは違って、一度プログラムしたら永遠に
同じことができると思っている人が多いのですが、
そうではない、と気が付くのに相当な時間が掛かるようです。

しかし、ほとんどの人が気が付いた時には手遅れで
オヤジスイングを修正することもできず、
自分がどういう動きをしているかすら知らずに生涯を終えています。

つい最近までは動画でチェックすることが
そう簡単にはできませんでした。
ほとんどの年配の方々はご自身のフォームを
まず見たことがありません。

しかし、最近はスマホなどでも手軽に撮れるために
若者達はその不格好なスイングでは固めたくないと思い
逆に試行錯誤が多くなって崩したりして遠回りするようです。

動画が手軽に見れるようになりましたので、これからは
それを多いに活用し、フォーム作りに役立てると良いでしょう。
ただし、そのフォームを診断する能力と修正能力が必要です。

そして、その動きは必ずズレたりブレたりしますので毎日でも
元に戻すという調整が必要になってきます。
そして、さらについてしまった癖をどうやって抜くか、
どこに向かって何をどうするかなどの指針によって
一貫性のある練習をして行かなければなりません。

それにはまず、経験ではなく知識として知っておく事があります。
その知識を経験によって、試行錯誤で得ようとするので
スイングを崩したり、下手を固めたりするのです。

基礎をまず身に着け、どう動かすのかの基本動作を習得し
頭でまず知識としてその動きを理解し、それを体で再現する
という、武道の型を先に覚える必要があります。

閃いた感覚は永遠ではなく、すぐに忘れたり
一度のラウンドで崩れたりします。
しかし、型として習った動きは条件反射で自然に出てきます。
また、基礎練習として生涯その型をやり続けますので
忘れることもなく、崩れたらすぐに治せるのです。


ゴルフの上達仮定において、ほとんどの人が無駄球を打っています。
しかも、打った球のほとんどが無駄です。
なぜならば、どう動かせば良いのかを、当たった球から覚えるという
型探しをしているからです。

無限大にある軌道の中から、たまたま当たった球の記憶だけを頼りに
それを思い出そうとして、何度も何度も失敗をしながら探すのですが
これを彼らは試行錯誤と呼んでいます。

ところが、それは試行錯誤ではなく無駄球を打っているだけで、
たまたま当たる偶然で再現性がなく、暗闇の中を手探りで
歩いているような物です。

これによって失敗経験の方が多くなり、それが引き出しとなって
コースに出て緊張した時にそのフォルダーが開いたり
体が硬直して動かなくなったりするのです。

ヘッドがどこをどう動いているかをイメージすることは良い事です。
でも、それでも当たらなくなったらどうしますか?
そのイメージはいつ消えるか分かりません。
ズレは必ずあります。
そのズレはどこに戻すのでしょうか?

ゴルフは武道と同じように型で動きをまず習得し、その反復によって
定着させ、条件反射にして初めて安定するのです。
どう動かすかも知らない人が、ただ偶然に当たった感覚をイメージし
再現させようとする事自体が、いかに愚かで無駄な遠回りをするかが
お分かりになりましたでしょうか?


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