2017年8月3日木曜日

悪い癖が治りません


Question

掬いうちの癖が治りません。
どうしたら良いでしょうか?


Answer

そもそも掬い打ちとは球を上げようとしてか、
右手で球を掬おうとしたり、左手で球を持ち上げよう
とするような動きをいいます。

柄杓で水を掬うように、手にもった柄杓を水の表面で掬って、
そのまま投げるような動きが掬い打ちとされています。

これは球を打つ動きではありません。
ゴルフは、斜め右上から地面に向かって叩き付けるのです。
そして、硬いグリーンでも止める事ができるスピンを掛けるのです。

また、芯に当たっても球の高さが低すぎて上がらない
などの経験をしている人にとっては、はやり球を高く上げたい
という願望が生まれて、その結果掬いに行く傾向があります。

何度も何度も上がらずに、チョロや地を這うようなゴロばかりだと
持ち上げて打つのだと体が勝手に判断して掬ってしまうのです。

ところが、その打ち方でも芯に当たれば飛びます。
それを正解だと思って続けることによって、どんどんその癖が定着し
抜けなくなってしまうのです。

これは体と意思との戦いになっていると考えてください。
貴方は今自分の体がコントロールできない状態で負けているのです。

では、どうするとこの体の暴走を抑えられるのかです。
それは今までに経験してきた失敗以上の
成功体験を体にしみこませることです。

ダフりの次はトップという経験をされているかと思います。
ダフった次の打球では、体が勝手にトップ軌道にしてしまい
ダフりを防ごうとするのです。

矯正運動とスロー動作で修正は可能です。
ただ、今までに間違えて振った分以上の正しい動きをします。
今までのスイングは全部捨てて、新たに正しい基本動作から始めるか
あるいは数年間ゴルフ自体を辞めて
全部忘れてから、また始めると効果的です。

しかし、間違えた動きになっている事を自覚している人はまだましです。
怖いのはできている積もりです。

ゴルフはほとんどの人がやっている積もり通りに動けていません。
積もりスイングで下手を固めている人がほとんどです。

あるいは、正しい動きを習得しなかったり、どう動けば良いのかすら
知らずにメチャクチャに振っている人が大勢います。

間違った動きがわかったら、その動きはその場でもう辞めるしかありません。
ラウンドなどに行けばその動きが出てきますので、ラウンド禁止、
球打ち禁止など、その間違った動きが出ない所まで戻って、
正しい動きだけにするのです。

したがって、それまで染み付いた動きを消しながら
新しい動きを上書きするという、気が遠くなるほどの訓練が必要です。
それは自分との戦いです。

最初からダウンブローに打っていれば、最初から両腕を伸ばして
打っていればと、後になって気がつくことが多いので、
後で後悔しないために、早い段階でご自身の理想とする打法に着手し
遠回りしない上達法を習得する必要があります。

基礎練習をしない、正しいゴルフ理論を信じない、自分で全てできる
と勘違いしている人はいくらでも遠回りするということなのです。

掬い打ちが治らない、という一言ですが、ほかにも悪い癖があるかと思います。
治らないではなく、治す努力をしていないのです。
なぞりで1万遍やりましたか?エアーで1万回振りましたか?
スローで素振りを1万回やりましたか?おそらくやっていないと思います。

ひょっとして頭も体もさほど使わずに、できるだけ簡単に治る
特効薬を探しておられるのではありませんか?

間違った動きで1万回振ったら、正しい動きで2万回振れば必ず治ります。
それをしたくないので愚痴や文句を言っているのではありませんか?

ゴルフはアスリートです。
どんなスポーツでも自分を追い込んで、その文句が出ないところまで
とことん訓練をしているのです。

お遊びゴルフだからそこまではやらない、と言うのでしたら
掬い打ちでそのまま遊んでいてください。
努力なくして上達はありません。
本気にならない限り、何一つマスターする事はできないのです。

まづはゴルフに対する姿勢から正して行きましょう。




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