2017年10月7日土曜日

プッシュスライスが良く出る


Question

最近、プッシュスライスが良く出るんですが、
カンタンに直す方法はありますか?
ユーチューブでいろいろあるんですが、
それぞれ言ってることがバラバラでどれがいいか
良く分からなくなってしまいました!
よろしくお願いいたします!


Answer

プッシュスライスはフェイスが開いたままインパクトが原因ですが
なぜ開いたまま当たるかはさまざまです。

一番の原因は振り遅れです。
ヘッドが手よりも後から遅れて戻って来るためです。

では、なぜヘッドが遅れて来るかです。
これは自転と公転とのバランスです。

最近はゴルフ雑誌でもこの自転という表現をするようになりましたが
高橋塾での定義としては、自転はクラブリリースで
公転とは手が体の回りを回る事としています。

公転が早く、自転が遅いと振り遅れとなりスライス、この逆だと
フック球がでますので、その中間で打つ必要があります。

さて、これ以外にもシャフトが柔らか過ぎると当たるまでに捻じれて
フェイスが開いてしまうとか、トウ側に当たって右に出るなど
原因は様々なのですが、今回は振り遅れに関してお話しましょう。

ゴルフに振り遅れはないと言った某トップ選手の解説がありましたが
野球のように球は動いていないので遅れる事はないと言うのです。
しかし、ここでいう振り遅れとは手に対するヘッドの遅れを意味しています。

スイングは速く振るほどヘッドが遅れ気味に降りて来ます。
したがって、まずヘッドを走らせる動作をしなければなりません。

普通にただ何も考えずに振ると、手の速度とヘッドの速度は
比例した速度で動きます。
これは自転と公転が同時に始まって、同時に終わる振り方だからです。

初心者はほとんどの方がこの振り方をしますが
ヘッドを走らせるという振り方は、公転が始まってからしばらくして
インパクトの寸前で自転が始まる打ち方なのです。

ヘッドが体の回りを回る大きな円を描くイメージではなく
アドレスの体勢に手を戻してからクラブだけを自転させるという
小さな円で打つイメージです。

軌道円は大きくなるほど力が必要で速度が遅くなります。
ヘッドを小さく回す事で速度が上がるのです。

これがレイトヒティングであり、小さなダウンスイングという意味です。
グリップエンドを軸としてヘッドが回ると、これが一番小さな円軌道となります。
もちろん、そんな振り方はできないのですが、できる限り
その小さな円に近い動きで打つことでHSが上がります。

ダウンスイングで右肘をお臍があった位置まで落とし、その肘を
中心にクラブを返すと、左の肩を中心にクラブを引っ張って来て打つより
円が小さくなります。

また、リリースは体がインパクトの体勢になるまでせずに
体の弓の張りを使って初めて体全体を回転させ、
同時にリリースをするといったイメージで振ります。
これはあくまでもその積もりになるというだけで
実際にはそんな打ち方はできません。

これがプロとアマの大きな違いのひとつです。
ヘッドはできるだけ自分の後ろに置いたまま、しかも
できるだけ動かさずに打つ体勢を作って、体がインパクトの形に
なってから初めてヘッドを落として来るくらいのタイミングでタメて
インパクト寸前まで自転させない事です。

これをすると余計にスライスするとお考えでしょうが、実は
ヘッドは勢いがついて、手を追い越すのです。
実際にヘッドは引き寄せによって体のすぐ近くと通りますので、
ダウンスイングではできるだけシャフトを体に引き付けてから回転
という動きにすると、クラブが体に巻きつくような動きになります。


スライスが出るのはこのようにヘッドの速度を上げるのではなく
手の速度だけ上げているからです。これが力みです。

飛距離を出そうと力を入れるのでしたら、
肩を回すのに力を使うのではなく、引き落としを増やすことです。

何も考えずに振るからスライスやフックが出るのです。
原理を考えて、頭で理解した動作を体に覚えさせ、
その動作の定着させる事です。

何も考えずに、ただ闇雲に当たるまで待っている練習法では
偶然に当たったタイミングを覚えて固まるまで崩さないように
するしかないため、相当な遠回りをすることになるのです。

スライスは自転と公転のバランスです。
自転を速くするか、公転を遅くするかしかありません。
飛距離を伸ばしたいのなら自転を速くする打ち方に改善ですね。




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