2017年11月29日水曜日
軽く握ると肘の力も抜ける
Question
先日、2週間ぶりに打ちっぱなしに行ったのですが
すぐに左手の親指の腹の皮がめくれ中指と薬指の第二関節のところが痛くなり、
右手の薬指の側面も痛くなりました。
元々グリップは強く握る方だったのですが、
こんなふうになるのが始めた頃以来で驚いてます。
昔からネットではグリップは軽く握ると書いてあるのですが、
軽く握っても肘なども力が抜け変なスイングになります。
グリップの握り方や力の入れ方など教えてください
Answer
どのくらい打たれたのか分かりませんが、グリップは必要最低限の力で握り
また、そのタイミングによって握力を変えます。
アドレスでは両手の握力は10のスケールで2程度です。
これは小鳥をつぶさない程度と言われる力ですので、ほとんど
力は入っていません。
そしてテイクバックでは4~6程度の力に増やし
インパクトでは10というのが現代の高速スイングです。
リゾートスイングはテイクバックからトップ、切り替えしから
ビジネスゾーンまでの間は2~4、そしてビジネスゾーンだけ
8~10という、一瞬だけしか力は入れません。
緩み過ぎるとブレが大きくなり、きつ過ぎると硬直して体の動きが悪く
なり易いので、適度にする事が大切です。
また、ワインディングが大きいほどグリップも自然に強くなります。
巻き上げテイクバックの速度に対応できるだけの握力がなければ
クラブは余計なブレを起こす事にもなり兼ねません。
軽く握ると肘の力が抜ける、というのは練習不足です。
楽器にしても、ダンスにしても、一ヶ所は力を入れ、他は力を抜くという
事がごく普通に行われています。
複式呼吸での発声練習でも、下腹には力を入れ、喉は力を抜き
口先はまた力を入れる、など部分的にそれぞれ違う力量やタイミングで
力を入れたり抜いたりする事が技術なのです。
当然、全身に力を入れたり、全身抜を抜くというのは簡単です。
グリップに力が入れば、肘にも力が入りやすいというのは極自然な事です。
しかし、スイングは上半身と下半身との捻転さがあり、時間差があります。
この時間差とはある部分は力を入れて、その直後に抜き、同時に
違う部位に力を入れるという難易度の高い動きをするのです。
これが難しいのでほとんどの人は手打ちになって飛距離が出ないのです。
それで良いのでしたら、この技術は諦めて手打ちにすれば良いのですが
飛距離を出そうとするのでしたら、上級者と同じように時間差や
捻転差などの体の使い方を訓練によって身に付けるしかありません。
この動きは自分にはできない、これは自分に合わない、などと
我流ゴルファーは技術を取り入れようとせず、自分勝手に
楽して上手くなろうとするのですが、どんなスポーツでも楽器でも
楽して上達できる物はありません。
我侭ゴルファーの我流スイングは最終的にはオヤジスイングになります。
エンジョイゴルファーとしてゲームセンター感覚や居酒屋感覚で遊ぶ
のが目的でしたら何をやっても自由です。
しかし、それでも皮が剥けるほどの力はスイングには必要ありません。
不要な力がどこかに入っているかと思いますので、
握力は緩めて、胴回りの筋肉で肩を回したり、右手で引っ張るのではなく
左手で押してヘッドを持ち上げるなどの、どこの筋肉を使うかという
基本動作から見直してみる必要があるかと思います。
左手の親指の腹の皮がめくれるのは、左手でクラブを引っ張って
打っているからで、これは右手をもっと使って両手で打つ事です。
そして指同士が近過ぎるので擦れて痛くなっているようですので
各指の間に隙間ができるほど間隔を空けて、両手の間隔を離すと
楽にグリップができ、摩擦がなくなります。
また、グリップのゴムが磨り減っていると余計な力が必要となりますので
新しいグリップと交換しましょう。
中高年の方々はグリップ自体を極太にすると、楽に握ることができ
腱鞘炎などを防ぐ効果を発揮してくれます。
そして、何よりも大切なのは軌道です。
ヘッドが暴れる軌道で振っているとグリップが擦れて痛くなります。
無理やりに力で軌道修正するのではなく、特定の筋肉を正しいタイミングで
適切な力量によって操作する事で、効率の良い、無理のない
スイングをする事が出来るようになるでしょう。
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