2017年11月6日月曜日

右足体重で打ちたい


Question

右打ちです。
重心が左に流れてしまいます。
右脚にしっかり残して強い球を打ちたいですが、
何か良い方法はありませんか?


Answer

まず、言葉の意味を統一したいと思います。
体重計を二つ並べて、片足ずつ乗せた場合に
その針が示す重量を体重とします。

したがって、例えば体重100kgの人が右足の体重計が
90kgを示し、左の体重計が10kgを示した時に
右に9割の体重が乗っていると表現します。

また、体が左に傾いており、重心が左に移動していても
まだ左の体重計の針が上がらない間は
体勢も重心も左に移動し始めているが体重は右足にある
という表現をします。


大きな鉄の扉を左にスライドさせる時に
右足を地面にしっかりと着いて伸ばし、
右手で左に扉を押す事で開ける事ができます。

体重が左に乗っていたのでは、いくら体が左に傾いていても
重い扉は開かないのと同じように、スイングも左足に体重が
乗った状態と最大限の力を発揮できません。

ただ、ゴルフは回転という力がありますので
その差が少なくなり、体重を乗せなくてもある程度飛ぶので
自分の能力を最大限に使っていない事に気がつかないものです。

この原理で重心を左に移動せずに、その場で回転し
打った後に左に移動させる打法が出現しています。

野球のピッチャーのフォームを思い出してください。
体重移動せずに150kmもの速度で投げる事が
出来るでしょうか?

体重が後ろから前に、ゴルフでは右から左に移動しながら
体重を乗せて投げたり打ったりすることで、よりパワーが出るのです。

一般的に体重移動するという表現の中には
三つの要素が含まれています。

体重計における体重移動、重心移動、そして
体の形や位置をいう体勢です。

体が左に傾く事で重心も同じように左に移動しますので
同じことなのですが、言葉のイメージが違いますので
あえてここでは3種類の表現を使います。

体は左に傾いていても、一瞬ですが右足に体重を乗せて
いることが可能です。
そのままだと倒れてしまいますが・・

その倒れるのは地球の重力です。
その力を使って打てば、筋力以外の力が使えるのです。

この場合、重心は左に移動中ですが、体重は右足に乗っています。
そして、体は傾いているので体勢も左に移動しています。

この体勢は左に、重心も左に移動していても、右足に体重が
乗っているという状態にすることが可能なのです。

それを聞いて、右脚に体重が乗ったままなら
重心も左に移動せずに打てば良いと解釈した人達です。
右一軸打法だとか、その場で回転しろなどという打法です。

もちろん、これも好みですのでどう打とうと自由ですが
重力をも使えるのに使わないのはもったいない話です。

その昔のヒップスライドをしていた時代には、
体重の9割が左に乗っていた状態で打っていましたが、
中期頃からの打法は右に9割になっています。

この右足に体重を乗せたまま体勢移動するには、切り替えしで
まず重心を左後ろに移すことがポイントです。

スイングは右足に体重が一瞬100%乗っても、体勢が右に完全に
移動していなければすぐに左に戻ってきます。
しかし、右に体勢を移動し過ぎるとそのまま戻ってきません。
右脚一本で立っている事になります。

同じように右足に100%体重が乗ったとしても、その時の
体の傾き、すなわち体勢によってすぐに戻って来るかどうかが決まります。
ここでは体の位置が問題です。

右にあまり体を移動させてしまうと左に戻って来ませんので
右にスエーしないようにしてその範囲を狭くするのです。

このように3つに分けて考えると、どうすれば良いかが解ると思います。
切り替えしのバンプで後方を向いたまま体を弓にし
重心を左斜め後ろに移動しながら右足に体重を乗せて踏み込み
引き落としをしてインパクトの瞬間にまた右足を突っ張ったり
蹴ることで、ずっと右足に体重を感じている事になります。

ここで大切なのは体の形、いわゆるフォームです。
体を弓にすると、これが左重心の右体重を作り、
さらにインパクトの形が切り替えしの時点で出来上がるのです。

ただ、この時に左脚を伸ばしたり蹴ったりするとインパクト直前に
一瞬左に体重が移動し、また右に戻って打つという、体重計の針が
行ったり来たりになる場合もあります。

いずれにせよ、体は弓になって左後ろに体勢や重心が移動しているのですが
打つ瞬間には右足に体重が乗っているという状態になります。
一瞬ですが、その瞬間のタイミングをつかんで打つことで
球に体重が乗るというパワフルな打球が打てるようになります。

これは動画や分解写真では見えない部分ですので
フォーム作りの段階で、そのタイミングをつかむしかないかと思います。





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