ModernSwing21: ワンスイングとはどういう事ですか？

Question

高橋塾ではワンスイングと言う事を強調されているようですが
どういう意味でどういうメリットがあるのでしょうか？

Answer

これは One Basic Swing というコンセプトで、全ての番手は
基本的に同じようにスイングすると言う意味です。
トップの深さやスタンス幅は違いますが、ほぼ同じ感覚で振る
というのが今のクラブセットの基本です。

フルショットのセットアップはショットには大変重要です。
その中で背骨に対するシャフトの角度をスパインシャフト角といいます。
各番手とも同じ角度にセットアップすることによって、どの番手も
体に対して同じ角度でダウンスイングして当たるようになります。

これによって一種類の角度で振ることができますので、
定着期間が最短で安定し、修正にも一番シンプルでとても便利です。

ところが、同じプロでもアイアンとウッドが極端に違う人がいます。
その人はアイアン用のセットアップとウッド用のセットアップが
違うために、２種類の軌道角度を定着させているのです。

中には３種類、４種類の選手もいます。
これも最終的には完成度なのですが、１３番手全てが違う場合には
１３種類の角度でのダウンスイングを覚えなければなりません。

このように、セットアップが違えば、不要な遠回りをする
というのがゴルフです。
また、アイアンが当たっている時にはＤＲが当たらない、
ＤＲが当たっている時にはアイアンが当たらないといった
症状の原因の一つがこれです。

また、幼少期から器用で独学で球慣れしている選手などは
何種類の打ち方でも定着しており、問題がありません。

ところが、一度崩れた時には、元に戻す作業が大変です。
一時期世界のトップを走っていても、転落というケースは
決して珍しくはなく、また、逆にメジャー優勝がなくても
シニアになってもまだシード権を失った事がない選手など
さまざまな選手が存在する事も事実です。

結局は完成度なのですが、その完成するまでの期間や
修正などにいかにシンプルであるかということが大切で
１０種類の軌道を覚えるよりも、１種類にした方がどれだけ
シンプルかが分かります。

スパインシャフト角に限らず、アームシャフト角、アームスパイン角
なども全ての番手で同じであり、スイング速度やリズムなども
一緒にする事なので、できるだけ一種類のスイング感覚で振れるように
統一する事をワンスイングと言います。

練習量の少ないアマチュアは特にこのような基礎をしっかりと身につけ
遠回りしないようにしましょう。

　　　　　　　　　　　参考選手＃１　軸シャフト角が全く同じ

　　　　　　　　　　　　　　　　　アイアン