2013年12月17日火曜日
理想のスイング
理想のスイングとはどんなスイングでしょうか?
まずは理想とは何かの定義が必要だと思うのですが
人それぞれに価値観や目的が違いますので
何を優先するかによって理想は違うことになり、
いくつも理想のスイングがあることになります。
物理的に理想なスイング、人体構造的に理想なスイング、
スポーツ科学的、あるいは高齢者用の健康的に理想なスイングなど
何を優先するかによって理想が変わってきます。
ただ、一般的にいう理想のスイングとは競技用が多いのですが
そのプロゴルファーの打法の中でも優先があります。
まず飛距離、そして方向、正確性や負荷などの
何を優先するかによってそれぞれ違う打法で戦っています。
飛距離を最優先する打法は全身を使うドラコン選手の打法ですが
6本中1本真っ直ぐ跳べば優勝できたりする競技ですので
普通のゴルフゲームとしてはなかなか困難です。
また、方向性を最優先するとしたら、当てに行くスイングで十分で
動かす部位を極力少なくしたコントロールショットなどが理想と言えます。
そして、正確性を最優先した場合には下半身を固定し
軸がブレない、軌道がブレないパティングなどが一番正確な打ち方かも知れません。
同じプロの中でも10代から70代まで年齢に幅があります。
全身を使って打つ打法は体への負担が大きく、中年用、高齢者用と
少しづつできるだけ負荷が掛からない打法に変えることも大切です。
どんなに素晴らしい打法でも怪我や故障するほど負荷の掛かる打法では意味がありません。
アーノルド・パーマーは生涯打法は変えなかったと言うのですが
若い時のスイングと高齢になってからの動画を見比べると
明らかに体の回りが違います。
本人は全く同じことをやっている積りでも、年齢によって体が硬くなり
自然に動きが小さくなっているのは仕方がないことです。
さて、これで理想とは沢山あるのだという私の持論をご理解いただけたと思います。
一つに限定される物でもなく、また、各自が楽しむためにその目的、価値観や
優先順序によっての最高のスイングができればそれが理想ではないでしょうか。
そこで、私が競技ゴルフとして最高峰の打法をご紹介しているのが
現代のモダンスイングの主流4種類です。
http://modernswing21.blogspot.jp/2013/12/blog-post_5475.html
現在はこれらの枝派や延長上にある打法も見られ、逆に
ベンホーガンのスイングに戻りつつある傾向もあります。
体に負荷の少ないスイング
中高年期にはフォローを捨てる必要があります。
4時半まではしっかりとフォームを崩さないのですが
それ以降は脱力をして速度を落とします。
フォローは大変体に負担が掛りますので、
できるだけ体を回さないように、フィニッシュで胸が目標を向く位置で止め
両腕を3時の位置で曲げて勢いを殺します。
また、エビ反り体勢も相当負担になりますので
無理に頭を残して反り返るのを防ぎます。
井戸木選手は落下力をより多く使い、体重移動によって体の負担の少ない
打法にまとめています。また、コックもあまり使わないので方向も正確です。
http://www.youtube.com/watch?v=zPsQmRnitbs
方向性を重視したスイング
方向を出す打ち方としてはまずスイング速度を落とすことがありますが
フェイスを返さずに目標方向に向けたままフォローを取る動作や
ヘッドを走らせずに止める動作などがあります。
一番動く部位が少ないのがパティングです。次にチップショット
そしてピッチショット、コントロールショットの順で、一番多くの部位を使うのがフルショットです。
したがって、フルショットでもコントロールショットのように
動かす部位を少なくすると方向性が高まります。
ジャスティン・ローズのスタック&ティルト打法は軸がブレにくく
アイアンの名手と言われるほど正確に打ちます。
http://www.youtube.com/watch?v=DrF-zAwTwwc
精度を重視すると・・
精度とはミート率が一つあります。
元の位置に戻す作業なのですが、これには重要な点がいくつかあります。
http://modernswing21.blogspot.jp/2013/12/blog-post_16.html
ルークドナルド選手は飛距離を抑えて同じリズム、同じテンポで毎回
同じスイングをします。
常に上位にいて賞金王にもなっていますので、とても安定した
精度の高いショットを打つ選手の一人とされています。
http://www.youtube.com/watch?v=OSYDDOy4yvQ
精度を上げるもう一つの要因はフォームにあります。
インパクトの形が一定になる練習は欠かせません。
肩が開き過ぎていたり、突っ込み過ぎ、回転不足などの形ができていないと
常に同じ方向に打つことができません。
飛距離を優先する打法
飛距離を出すためのテクニックを全て使えば相当な距離を打つことができます。
ただ、通常のゴルフは一回ミスをしてもマイナスになりますので
飛距離を出しながらも安全に方向を出さなければなりません。
http://modernswing21.blogspot.jp/2013/10/blog-post_31.html
和田正義選手は飛距離を最優先した打法で、なおかつ400Y近い飛距離を
真っ直ぐに打たなければなりません。
世界のトップ・ドラコン選手達は体も大きく、跳んで当然だと思いますが
日本人で美しく跳ばす打法と美しい体型の選手としてとて大変人気があります。
http://modernswing21.blogspot.jp/2013/10/blog-post_31.html
このように、何を優先するかで打法は変わり、それぞれの目的や価値観によって
その優先順序を決めることで、その人の理想の打法が決まります。
ただ、我流で自分の分かる範囲内のできる動きだけで、好きな打法を真似ようとする人が多く、
ほとんどの場合失敗に終わるか諦めて、不満の残るゴルフ人生となります。
まずはスイングコーチと相談の上、どのような打法にするのか
そして、その打法の基本動作を習って分からない動きを良く教えてもらい
定着期間は修正と調整をしてもらいながら固めて行くことが上達への近道です。
遊び感覚やゲームとしてのゴルフでしたら別ですが
スポーツとして上を目指すのでしたら、五輪体操競技やプロ野球のように
有能なコーチに習って腕を磨くことがお薦めです。
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