2014年1月7日火曜日
捻転差(タイムラグ)
スイングは捻転差によって速度を出します。
落下力や体重移動でも勿論HSは上がるのですが
筋力を増やせば増やすほど速く振ることができるのが捻転力です。
捻転とは体を巻き上げる右巻の捻転と、打つ方向の逆捻転(リリース)との
二種類を意味します。
では捻転差とは何と何の差なのでしょうか?
これは時間的なラグと呼ばれている時間差です。
まず、ダウンスイングの始動は右足です。
右足から右膝、腰から肩の回転によって腕が引っ張られ
クラブが降りて来ます。
動きは体の下から上にと伝達され、体全体を使って
HSを上げたりパワーを出したりします。
ちょうどピッチャーが球を投げる時と同じように
体全体が大きく動いた最後に球が手を離れるのと同じです。
下を固定し、上を捻ると捻じれのエネルギーが貯まり
そのエネルギーが捻転力となります。
捻る時には上から捻り、マックスに捻転した状態で今度は
下を逆方向に捻ると張りがさらに強まります。
ここで、始動からインパクトまでには時間差が生じます。
両足を固定し、ベタ足で左の膝をできるだけ前に出さないようにすると
体全体の捻転力が貯まり、その反動を使うことができます。
打法によって細かい部位は違いますが、ベンホーガンの時代には
ほとんど体重移動による上半身の回転と右手の押し込みなどによって
打つのが標準となっていましたが、モダン打法の動作は
多少の体重移動、右足のツッパリや蹴りによる右足体重によるヒップターンと
右手の押し込みや左手の引き戻し、そして一番の特徴は
ワインディングによる体全体の捻り上げの反発力によってHSを上げ
パワーをだしています。
(S&Tは大きな体重移動や右足の蹴りはあまりつかえませんが)
ここで、これらの全身の筋肉を使って打つ打法がいうまでもなく
一番飛距離が出る方法なのですが、力を入れる部分にそれぞれ時間差が生じます。
ここで、力は下から上に移動する時間差が必要になってきます。
トップにぶつかる直前に右足の母趾球で外側に押して体重移動を始め、
トップでぶつかった反動で戻る直後に右カカトをあげ(蹴る場合)
その直後に右膝を伸ばし、体がインパクトの形になった直後に右腕の押し込みで
クラブリリースを開始し、その直後にインパクトとなります。
これらの作業の全てが僅か0.5秒ほどの間に行うのですが
その中にこれらのそれぞれの動きの間に時間差があります。
ゆっくりとスイングすればするほど難易度が下がり
動きを確認しながら打てるので楽なのですが
ゆっくりなほど体が緩み易く、軸や軌道がブレ易くなります。
したがって、世界のトップツアープロ達はほとんどが速いスイングで
その速度はテイクバックとダウンスイングがほぼ同じになっています。
テイクバックが速いほどワインディングの捻転力が上がり易く
体の張りで打つことができ、軌道がブレ難いことになります。
これだけ違う部位へ入れる力のタイミングをずらすことによって
体全体の力を使い、ブレにくい軌道と速度を作ることが可能となります。
この時間差はクラブリリースを遅くすることができ、レイトヒティングや
ハンドファーストで打つテクニックにも必要な技となります。
ただ、短い時間の中に多くの動きを入れることは難易度が高く
神経を研ぎ澄ます必要があります。
競技ゴルフをされる方はこの細かい動きを体に染み込ませる必要がありますが
最初はゆっくりと素振りをして、数ヶ月かけて徐々に速くしていくと良いでしょう。
手打ちと言われる方はこのタイムラグを使ったボディーターンを習得されると
体全体を使った効率の良いパワフルなスイングになり、飛距離も伸びると思います。
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