2015年12月10日木曜日

タメは自然にできるもの? 全身で作るもの?


Question

ダウンスイングで下半身先行で捻転差を広げてためを作る(出来る?)
というのは当たり前のことではないでしょうか?

自分の教わっているスイングの理論では下半身と上半身の捻転差だけでなく
足腰肩腕クラブの間全てに捻転差を作る
と考えられているのですがこれはおかしいのですか?

ほとんどの人がためは出来るものとか
下半身と上半身の捻転差だけでためを作る
と言うのでどちらがあっているのかわからなくなりました。
もやもやします。


Answer

そもそも、タメとは何かを統一しておきたいと思います。
タメとはエネルギーを貯める事であって、筋肉を伸ばして止め
一瞬に開放して爆発するようなパワーを出すための
事前の踏ん張りだと定義しておきます。

さて、筋肉を伸ばすのはどこかというご質問なのですが
総じては全身と言えるでしょう。

ただ、基本は太い筋肉を使った方が怪我し難いことや
パワーが出せるなどのメリットがあり、手首や脚などの
細い部位は捻る必要があるかどうかという問題があります。

タメは自然にできるものではありません。
良く、トップで止まるだけなのにそれをタメという人がいたり
しなりをタメだという人もいるようですが、
本来の意味でのパワフルなタメができるほとんどの部位は
腹筋や背筋などの胴回りの筋肉です。

腹筋と背筋を使えば十分にタメができますので
右膝は止めておくだけのタメになると言えるでしょう。

欧米選手が腰をあまり回さないのが上半身と下半身の
捻転差をつくるという理由です。
ワインディングという最大のタメを使っているからです。

また、胴回りの大きな筋肉でこの捻転差を作れば
足や腕にまで自然にタメの状態が多少ですができるのです。

上半身を右に回転させ、腰から先に開いていけば
そこに捻転差が生じてエネルギーが発生するのですが
実はこれは肩を回転させずに腰だけ開けばの話なのです。
これがバンプです。

肩は右方向に、そして腰が左方向に移動しようとすれば
体は捻じれてそこにエネルギーが発生します。
肩を止めたまま腰を開けば、当然胴回りの筋肉が伸びて
肩をまわさない限り、その筋肉は伸びたままでエネルギーが
貯まった状態となるのです。

バンプ時には左のお尻を後ろに突き出して腰を開き
クラブを下ろさず、肩もまわさずに
胴回りの筋肉を使ってタメを作ります。

そして直後にダンプで落下してきた腕は次のターンで一気にリリースされ
そこでも一瞬のリリースや遠心力で出来たトルクのタメが開放されます。
また、右脚の蹴りや腰の逆回転でも、さらに捻りを増幅して
タメられたエネルギーを一気に開放することも可能なのです。

ドローが飛ぶというのも、弾道が低いだけではなく
この肩を開かずにタメて、一瞬にして回転するという
瞬発力で打つことができるという理由もあるのです。
また、レイトヒティングも同じです。

タイガーウッズやマキロイがダウンスイング直前に一度沈み
胴回りの筋肉にエネルギーがマックスにタメられます。
捻った体を上から圧縮してさらにエネルギーをタメてから打ちますので
日本のTVの解説で言う「間合い」とか「一旦止めて」とかの
見た目だけの簡単な動作ではないということなのです。













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