2016年3月8日火曜日

ヘッドを走らせる? それとも遅らせる?


Question

クラブヘッドが走る????
田中さんは クラブヘッドを走らせろ。と言います。
グリップをゆるく握らないといけない。と言います。

鈴木さんは クラブヘッドは出来るだけ遅らせろ。と言います。
グリップはしっかり握らないといけない。と言います。


Answer

ヘッドを走らせる技術があります。
ヘッドを走らせるとは手の速度とヘッドの速度の差を意味します。

アマチュアのほとんどはスイング速度(手の速度)を上げて跳ばそうとします。
しかし、スイング速度は上げなくても、ヘッド速度(ヘッドの速度)は上げることができます。
それはリリース速度を上げることなのです。

スイング速度を上げた打ち方は見た目には
「マン振り」とか「力み」というスイングに見える横ぶりの振り方です。
これに対し、ゆったりと振っているのにやたらと飛距離が出るという打ち方は
スイング速度の割りにはヘッド速度(HS)が上がっているという打ち方になります。

これがヘッドを走らせるという意味なのですが、その方法はいくつかあります。
まず、リリースポイントを遅らせるレイトヒティングです。
リリース開始ポイントを遅らせることによって、リリース速度を上げて
インパクトぎりぎりまでリリースしないのです。

また、ヘッドを近づける方法があります。
ひとつはトップの切り開始時に行う手とヘッドの引き寄せです。
これによってクラブが遠回りせずに体の近くを通ります。

また、ダウンスイングにおいてグリップエンドで床を一度指し、
シャフトが縦に一瞬動いてからヘッドを下ろす「突き刺し」や
グリップをゆるゆるにして遊びでヘッドを遅らせたり、あるいは
左手首を甲側に曲げた状態で落とすとしなりがでたりしますので
これらをどれだけ使うかでもHSが変わってきます。

これらの動きはムチのようにヘッドを遅らせるために行うしなりです。
体全体で作るしなりは弓のような効果があり、肩からヘッドまでは
ムチのように降りてくるしなりがあって、この時間差によってヘッドが走ります。

ユルユルグリップでヘッドを走らせろという田中さんの助言は
そのうちのひとつです。

鈴木さんはヘッドをできるだけ遅らせろというのですが、これは
レイトヒティングや時間差のことを意味し、しっかりと握るとは
インパクト時に両手の握力をマックスにして重量を上げるということですので
どちらの意見も正しいということになるでしょう。

このように詳しく説明をすると「ゴチャゴチャ煩い」と言われたり、かといって
鈴木さんや田中さんのような簡潔な説明だと説明不足で誤解されます。
分からないことは追求して必ず疑問を晴らすようにしてください。











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