2018年7月21日土曜日

風切り音が左前でする意味とは?


Question

ダウンスイングでは左前で音がするように、むしろ
インパクト後に力が最大になるように振れと先輩に言われたのですが
大切なのはインパクトなのに、なぜ後?と納得がいきません。

確かにフォローでは速度は上がっているプロが多いのですが
なぜなのでしょうか?


Answer

単純に考えてみましょう。
ハンドファーストでインパクトになる打ち方をすると、ヘッドよりも
手の位置は左側になり、左脚の前辺りになります。

この位置でリリースをさせるとどうでしょう?
手が球の位置を過ぎた場所で風切り音がする事になります。

良く初心者がそれを勘違いして、インパクト以降に力が最大になるような
振り方をしている人を見かけるのですが、どの筋肉に力を入れるかや
タイミングが打法によってバラバラですので無理もないでしょう。

バンプのタメや引き落としの筋肉に最も力が入るのはインパクトの前です。
タメの解放力と引き落としの力が一致してダブルのスピードが出るのです。

そしてインパクトゾーンでは右腕のスナップや右脚のツッパリや蹴りによる
スイングは体全体を使います。
タメの時には腹筋や右わき腹ですが、引き落としは両腕を縦に落とす力、
押し込みの力によって重量を上げるので、これもまたインパクトの前から
インパクト中と言う事になります。

ただし、ヒットする衝撃によってヘッドが押し戻される力が掛かります。
この戻される力を打ち消すのはHSよりもむしろ重量ですので、ヘッドが
ある程度球の重量に負けないだけの重さがあり、しかも、衝撃によって減速
しないだけのパワーが必要となります。

したがって、素振りと本振りとはこの場合違います。
球の衝撃があってヘッドは失速するにも関わらず、まだ先に行こうとして
ヘッドが走ってアンヒンジに至るので、素振りならとんでもなくヘッドが
先に走ってしまっている打ち方をしているという事です。

これを作るには相当なレイトヒティングが出来ていないと実現しません。
しかし、これを実現させるにも力を入れるのはインパクトの後ではなく前で
押し込みの力はインパクトの最中になります。

本振りの時の音はクラブが風を切る音がしてから衝撃音がします。
あるいは風切り音とほぼ同時に衝撃音がしますので、決して打った後に
HSが最高になるのではありません。


最近は YOU TUBE 等でいくらでもトップ選手の動きを見る事ができますが
どの筋肉をいつどう使っているかまでは良く見えません。
プロのスイングでも皆が同じ筋肉で動かしてはいないのです。

ただ、素振りの時に左斜め前辺りで風切り音が高く短い物であれば
インパクト時のHSは最大限に近く上がっていると判断できるでしょう。
音程が高く、音量が大きく、そして短い風切り音がトッププロの音です。
これは衝撃によって戻される力に負けないようにインパクトでも押し込みに
よって重量を上げている打ち方だと言う事です。

風切り音は一つの判断基準ではあるのですが、ではその短く高い風切り音を
どうやって出すのかの方がよほど重要です。

それには体全体をどう使うか、どの筋肉を何時どこで使うのかの具体的な
動きを習得する必要があります。
まずはフォームの習得から入り、効率を上げる動きやタイミング調整など
高く短い風切り音を出すにはどう動くのかを知る必要があると思います。




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