2018年7月5日木曜日

バックスイング で悩んでいます


Question

とあるティーチングプロのレッスン動画で、バックスイング は
ハンドルを右折する感じで上げるとあったのですが、
私の場合はスライスやプッシュアウトばかりでうまくいきません。

たまたま他のプロの動画を見た時、バックスイング は
左折のイメージで、シャットフェイスで上げると言っておりました。

実践したところかなりいい感じで、飛距離も伸びました。
どちらが正しいのでしょうか?


Answer

テイクバックは右折とも左折とも言える動きです。
オーソドックスな打法はハンドルを切らずに上げるようでもあり
打法によって様々な動きが入っています。

これを言語化するのはとても困難な事ですし、極論を言えば
どんな上げ方をしても、毎回同じ位置に上がればさほどの
違いはありません。

重要なのは手の軌道、ヘッドの軌道を一定にする事です。
それには手首の角度をどうするか、どの角度に上げて行くのか
などのメカニズムをしっかりと把握しておくことです。

歴史の浅い日本のゴルフは体験や感覚に頼っており、全ては
このようにアバウトな指導をしてきました。
ところが、テクノロジーの進化などでメカニズムが解明された現代は
一つ一つの動きを正確に知る事ができるようになりました。

ただ、それを言語化する事が困難な部分が多々あり、動画などで
それを補ったり、実際にその動きをどの筋肉でいつどうするのか
などを直接見ながら教えてもらう事で伝授する事ができるように
なっています。

むりやりに言葉で解説しようとすると、このように自動車のハンドル
で右折なのか左折なのか分からないような表現しかできません。
難易度の高い打法はそう簡単に解説できるような
単純な動きではないのです。

始めてクラブを握った人にはハンドルは右折する動きと言って
ローテーションのしかたを教える事があり、またシャットで上げる
事を教える時には左折する動きだと解説したのだと思います。

この説明だけを聞いて、どっちなのだろうと思われるのは当然なの
ですが、その場でその人に合った解説をして指導する場合、
このように真反対な事を言う事はいくらでもあります。

これは難しいゴルフの動きを教える時に人によって感覚が違い
全く同じ動きは普段の生活ではやっていませんので、説明の
しようがない事もあるのです。

まして、300Y先のグリーンに落とすようなスイングは、針の穴に
糸を通すようなもので、ボーリングでいれば300点を取るような、
ダーツでいればど真ん中に当てるような、また鉄棒競技で言えば
難易度Gを連発するようなもので、それに必要な技術を習得するのは
ゴルフでも同じ事なのです。

ゴルフは文字を読んですぐにできるような単純な物ではありません。
目標や目的に応じて、あるいはその人の能力や感覚によって
分解したドリル、癖を抜くドリル、調整を矯正するドリルなどの
色々な練習方法によって難易度の高い動きを組み立てていきます。

何の動きを誰にどう教えるかによって真反対な事を言わなければ
ならない事が多々あります。
それを聞きかじって自分で勝手に組み込んだり参考にしても、それ
が合っているのかどうかすら分からないのがゴルフです。

ほとんどのゴルファーはゴルフ人生の中で9割は迷っている時間
と言った人がいます。
競技ゴルファーとして英才教育を受けても半分は不要な遠回りを
している人がほとんどです。

30年ゴルフをしていて100すら切れない人が大勢います。
もう、こうなると上達する気がない人だとしか思えません。
自分勝手に解釈し、試行錯誤だけで山頂まで登る積りで大勢の
人達が装備も食料もなく登り始め、途中で何度も引き返しながら
時には滑落してゴルフ自体を辞めてしまう人がいるのです。

いくら書いてある事が理解できたとしても、それをどう体で表現し、
再現性を高めるかでしか上達はありません。
ただ頭でっかちになるだけです。

ゴルフはいくらでも遠回りしますので
思考姿勢を変えて真剣に取り組む必要があるかと思います。



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