2015年6月29日月曜日
トップで左のカカトを上げるのを治させたい
Question
スイングの悪い癖の矯正方法についての質問です。
私の義理父ですが、ドライバーのバックスイングからの切り返し時に、
左足のかかとが浮き、ダウンスイング中にその左足が、つま先を中心に90
度近く反時計回りに回転し、インパクトの瞬間にカカトから着地し、
踏ん張ってスイングしている模様です。《拙い文章で伝わらないかもしれません》
重心がズレるため、素人目にも悪い癖だと思いますが、何か良い対策はありますでしょうか。
義理父は年齢50代後半でスコアは大体110前後です。
ドライバーばかり練習しています。練習は好きで週2,3回行っているようです。
Answer
問題はそこではないと思います。
110前後で50代の方で練習熱心の方でしたら
定着と安定、そして完成度を高めることが大切かと思います。
いろいろなミスは体の緩みやテイクバックの軌道が原因で
左脚や左カカトを治しても、顕著な改善はほとんどないと思います。
この左足のカカトを上げる打法はサムスニードのクラシック時代や
ジャックニクラウス時代の中期以前の主流でした。
これを辞めたのは80年代後半になってからです。
そして90年代以降はほとんどの若手選手がこのカカトを上げない
打法になっていったのです。
日本ではカカトを上げない打法は動画で見れば分かりますので
その部分だけは取り入れているのですが
腰の回転具合やなぜ上げなくなったのかなどの根本的な要素までは
まだ真似する人がいないのが現状です。
左のカカトはテイクバック時に上げなくなったのは
ワインディングによって腰を回さなくなったからです。
腰を回さないのが目的ではありません。
また、カカトを上げないのが目的ではなく、体に張りを作るのが目的で
その張りを作るために腰を回さず、腰を回さないからカカトも上がらなくなったのです。
真似させるのでしたら、ワインディングを教えれば
自然にカカトは上がらなくなるのですが、年齢を考えると
そこまでやる必要があるのかは疑問です。
ワインディングはフォームを仕上げる最終段階ですので
それまでにはしっかりと理想的な球が安定していないと意味がありません。
まずは山積みになった課題を全て解決することが先決だと思います。
また、欧米選手のようにかなり速いスピードでスイングするようになりますので
その中に蹴りや踏み込み、体重移動などを挟む時間がほとんどなくなりますので
かなりの速度に対する訓練が必要になります。
まずはテイクバックの軌道をどうするか、毎回同じ角度で上げているか、
両腕の三角形は崩れていないかなど、基本的な動きを確認し
毎回同じトップの位置に到達させる練習が必須です。
100が切れないゴルファーはその辺りがいい加減で
いつも違う動きをしています。
年齢も年齢なので、今の打ち方でまとめるのが良いかも知れません。
毎回同じトップに上げられて、両腕に緩みがなければまず
大きなミスはなくなるはずです。
年齢的にも大改造は大変です。
ゴルフの経験年数にもよりますが、消化吸収が早く
体が若ければ基礎からやり直しても良いのですが、
本格的に取り組むだけの意欲のないゴルファーや体力のない人は
対処療法や応急処置でなんとかバランスを取って
とりあえずミートだけすれば良いと目標を下げてまとめることをお勧めします。
中高年は練習が若いときのようにできません。
時間ではなく体力的にです。
回復力が遅く、覚えも悪く、癖が抜けずにあちこちが痛み
何倍も消化吸収に時間が掛かりますので
若い人を基準に考えると二兎を追うものになってしまいがちです。
初老の方でそれを説明しても、絶対に大丈夫だからと言い
モダン打法のレッスンを行ったことがあるのですが、
思い切り振り回すだけで、改造するための基礎練習もろくにやらず
途中で目標を下げるように何度もお話をしたのですが折れず
結局基本動作もできないまま辞めてしまった人もいます。
また、基礎練習が嫌いで途中から調整レッスンに切り替え
応急処置と対処療法の内容にしても、
結局自由に振るだけで修正しようという姿勢もなく
ショートゲーム打法習得でスコアが良くなって100は切れたのですが
それ以降は上達がないために辞めてしまっています。
中高年の方にはモダン打法はあまりお薦めしません。
技術が高度で難易度が高いだけではなく、習得時間も掛かります。
しかも、長年の打法を替えるといういことは、それまでの努力が
すべて無駄になるような気持ちになることもあります。(そうではないのですが)
ラウンドが辞められない人や基礎練習ができない人、お年寄りの方には
大改造してモダン打法を取り入れるのは恐らく無理があると思いますので
今の日本の主流のリゾート打法やシンプル打法を目標に
とにかく動きの定着や精度を上げる練習、また完成度を上げるようにして
今の動きをできるだけ変えずに当たる方法で仕上げることをお奨めします。
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